米Microsoftと米eBayが電子商取引(EC)の技術とサービスに関して広範な提携関係に入った。両社が米国時間3月12日に明らかにしたもの。

 「買い手と売り手がインターネット上でさまざまなWWWサイトやアプリケーションを通してシームレスに対話できるようにする。インターネットにおける両社のプレゼンスを拡大し,消費者の電子商取引環境を高める」(両社)とする。

 具体的には次の三つの取り組みを2001年中にも始める予定である。

 すなわち,1)eBay社による.NET技術のサポート,2)eBay社の電子マーケットプレース(インターネット取引所)をMicrosoft社のWebサービスに導入,3)Microsoft社のWindows 2000 ServerやPassportといった技術をeBay社サービスに導入である。

 提携の中心となるのは上記の1番目の取り組みである。eBay社は現在,「eBay API」と呼ぶAPI(Application Program Interface)を介して同社の商取引エンジンをライセンス供与しているが,これをSOAPベースのWebサービスとして提供していく。

 .NETプラットフォームを用いて,世界中の開発者がeBay社の商取引エンジンにアクセスできるようにする。これによりWWWブラウザだけでなく,さまざまな機器やアプリケーションを使って消費者はサービスを受けられるようになる。

 Microsoft社はeBay社のXMLベースのWebサービスを各種のオンライン・サービスに取り入れる予定である。これが第2の取り組みである。eBay社のサービスを導入するサイトには,MSNの特定サイト,Carpoint,bCentral,WebTVなどが含まれる。これらサービスの統合は2001年中にも始める予定である。MSNが現在サービスを提供している世界33カ所の市場を対象にする。

 3)の取り組みは,eBay社が同社のすべてのフロントエンドWWWサーバにWindows 2000 Serverを導入するというもの。これらMicrosoft社の製品や技術により,XMLベースのWebサービスの導入と運用を手助けする。

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