「サンフランシスコのベイエリアに拠点を置くインターネット企業は,12月だけで2300人以上のレイオフを実施した」。シリコンバレーの求人サイトを運営する米ValleyJobs.comが,調査結果を米国時間12月28日に発表した。
20社以上のインターネット企業が行った人員削減をまとめた。「インターネットのスタートアップ企業がもっていた“夢”と“希望”は,2000年に悪夢となってしまった。この3年のあいだ,インターネット企業はクールな職場で,世界を変えると宣言していた。しかし投資家から出資された数百万ドルの資金は,広告キャンペーンやIPOのためのパーティなどに費やされた」(ValleyJobs.com社)。
12月に特に目立ったのが,インターネット・コンサルタントやコンテンツ企業,DSLプロバイダの退潮だった。たとえばインターネット・コンサルタント企業の米Scient(サンフランシスコ)と米Otganic(同)は,それぞれ460人と270人の人員削減を行ったし,米Women.com Networks(サンマテオ)は従業員の25%をレイオフした。またDSLプロバイダである米Northpoint Communicationsの人員削減は,従業員の25%に相当する248人に及んだ。
「2001年はインターネット企業にとって,さらに厳しい年となる。いっそうの人員削減や,場合によっては事業停止に追い込まれるだろう。生き残る道は,コスト削減か吸収されるしかないだろう」(ValleyJobs.com社の創業者Joseph Shieh氏)。
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