米America Online(AOL)が米国時間12月20日に,電話機を使った情報サービス「AOLbyPhone」の新機能/サービスの提供を始めたことを明らかにした。

電子メールやショッピング,スポーツ・ニュース,金融関連情報サービス,気象情報サービスなどを拡充した。

 「AOL by Phone」は,音声で指示を与えて所望の情報を引き出すサービス。ニュース,株価情報,天気情報,電子メールなどの情報サービスを電話を介して提供する。同社が「AOL Anywhre(どこでもAOL)」戦略の一環として,10月末に提供を始めた。家庭の固定電話,携帯電話,公衆電話などを使って,あらゆる場所で情報提供を受けられる。

 「1-800-AOL-1234」に電話をかけ,案内にしたがって「明瞭で平坦な英語」で命令を発すれば数分後に希望の情報が得られる。利用できるのはAOLサービスの会員のみ。2001年1月までは無料で,2月以降は月額固定料金で4.95ドルとなる。

 「AOLbyPhone」の新機能/サービスは以下の通り。

・電子メール対応サービス
 新着メールに対し,メールの送信者に電話が2分間無料でかけられる(米国内のみ)。メールを聞き終わった際に受話器に向かって「phone call」と言葉を発し,続いて電話番号を音声もしくは電話機のボタンで入力すればよい。

・電話ショッピング
 新たに,米1-800FLOWERS.COM,米AKA Gourmet,米Cendant Membership ServicesのNetmarket,米GiftCertificates.com,米OmahaSteaks.com社と提携した。「connect me」と話せば,希望のショップにつながり,電話で買いたいものを注文できる。

・スポーツ情報
 「sports」と話し,続いてチーム名やスポーツのカテゴリを言うと,試合結果やニュース,試合スケジュールなどにアクセスできる。

・金融関連サービス
 「finance」と話すと,ビジネス・ニュースや株式相場情報,市況などのデイリー・ニュース15本が聞ける。

・気象情報
 「weather」と話すと,電話を発信した地域の気象情報が提供される。世界170カ国870都市をカバーしており,希望の地域を指定することもできる。

 なお「AOL by Phone」は,AOL社が2000年8月に買収した米Quack.comと共同で開発した。Quack社は,SpeechWorks International社の技術を用い,電話を介した音声命令による情報サービスを提供している。AOL社とQuack.com社が,SpeechWorks社の音声認識技術や「Speechify」と呼ぶテキスト読み上げ技術を用いてAOL by Phoneを開発した。

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[発表資料]