米AOL(America Online)は米国時間10月25日に,電話機を使った情報提供サービス「AOL by Phone」について発表を行った。音声で指示を与えて所望の情報を引き出す。

 同社の会員に対して,ニュース,株価情報,天気情報,電子メールなどの情報サービスを電話を介して提供するもの。音声命令によるサービスのため,家庭の固定電話,携帯電話,公衆電話などを使って,あらゆる場所で情報提供を受けられる。

 AOL社ではこのサービスを,どこからでも同社のサービスを利用できるようにする「AOL Anywhere」戦略の一環と位置づける。

 AOL by Phoneは,同社が2000年8月に買収した米Quack.comと共同で開発した。Quack社は,SpeechWorks International社の技術を用い,電話を介した音声命令による情報サービスを提供している会社である。AOL社とQuack.com社は,SpeechWorks社の音声認識技術や「Speechify」と呼ぶテキスト読み上げ技術を用いてAOL by Phoneを開発した。

 使い方は次の通りである。

 会員は電話番号「1-800-AOL-1234」に電話をかけ,利用したい情報サービスについての案内を受ける。案内にしたがって「明瞭で平坦な英語」で命令を発すれば数分後に希望の情報が得られる。当初は電子メールや,CNNのヘッドライン・ニュース,天気情報,株価情報などを提供する。将来的には,特定の機器に向けて機能を追加するなど,サービスを拡充していく予定である。

 料金は今後数カ月間は無料。2001年2月から月額固定料金4.95ドルで同社の会員に提供するという予定である。なおサービスを利用するには事前登録が必要となる。

◎関連記事
AOLがQuack.comを買収,電話から音声でのAOLサービス利用を可能に
【TechWeb特約】音声命令によるインターネット・アクセスに注目集まる
「2005年にはインターネット音声ポータルの利用者数が20億人を超える」---。米Datacomm Researchが調査
Intelが音声対応のWWWサイト開発向けプラットフォームを発表

[発表資料へ]