フランスのBull S.A.とNECは12月6日に,両社がサーバ分野で提携すると発表した。NECは,同社が開発中のサーバーをBull社にOEM供給する。

 NECがBull社に供給するのは,米Intelの64ビット・プロセサ「Itanium」を16個搭載可能の「AzusA」(開発コード名)。Bull社はAzusAに「AIX 5L」を搭載して,同社の企業向けサーバー製品の一つとして全世界でマーケティングを展開していく。

 今回の提携は,Bull社にとって,Itaniumサーバ製品のラインナップを拡張するものとなる。Bull社はAIX 5Lに加え,64ビットWindows 2000,64ビットLinuxを搭載するItaniumサーバー製品を提供し顧客の選択の幅を広げるとしている。

 Bull社とNECは1984年より大規模メインフレームの分野で提携関係にあり,これまでに,相互OEM供給やクロスライセンスなどの契約を結んでいる。今回の提携により両社の協力体制を企業向けサーバ分野にまで広げ,Itaniumサーバー市場におけるシェア獲得を狙う。

 なお,Bull社は今年9月に,Itaniumを搭載した16ウエイ・サーバーでAIX 5Lを動作させることに成功したと発表していた。

 AIX 5Lは米IBM,米Intel,米SCOが中心となって発足した,企業向けのUNIXを開発するためにプロジェクト「Project Monterey」から発生したOS。Bull社などの主要OEMが協力している。

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