米Strategis Groupが英国時間11月29日に,欧州における次世代無線インターネット・サービス向け通信事業に関して調査した結果を発表した。それによると,欧州の通信事業者が次世代無線インターネット・サービスのために投資する金額は,今後7年で1250億ドルを超えるという。2007年には,基地局数が現在の約26万5000局から3倍近い72万局に増加する。


■携帯電話基地局数の推移(単位:1000局)
年 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
基地局数 265 317 358 389 434 485 565 720.8
出典:Strategis社

 「次世代無線インターネット・サービスの構築には莫大な経費を要する。GPRSなどの第2.5世代や,とりわけ第3世代W-CDMAなどは基地局やスイッチング装置がケタ違いに必要となる」(Strategis Group社欧州事業部ディレクタのJake Saunders氏)。

 また同氏は,W-CDMAサービスの提供においては最適な基地局を保有していることが重要で,それによりサービスの質や速度に違いが生じるとし,「政府は基地局設置に関して干渉しない方針だが,それは変えなければならない。このままでは好条件の基地局を大手通信業者がつかみ取ってしまう」と指摘する。

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