米Amazon.comが米国時間10月24日に,2000年第3四半期の決算を発表した。売上高は6億3800万ドルで前年同期の3億5600万ドルに比べて79%増。純損失は2億4100万ドルで前年同期に比べて拡大した。
前年同期の純損失は1億9700万ドルだった。買収関連費用や現金以外の投資利益/損失を除いた実質純損失は8950万ドル,前年同期の実質純損失は8580万ドルから若干増えた。
実質営業損失は6800万ドルで,その売り上げに占める割合は11%。前年同期の実質営業損失は7900万ドル,同22%だった。
同社の米国における書籍/音楽/DVD/ビデオ販売事業の実質営業利益は2500万ドル,売り上げに占める割合は6%。
なお同社は四半期中に米Toys"R"Usの子会社であるToysrus.comとの提携により,おもちゃなどを扱う共同ブランドのオンライン・ショップを立ち上げている。これを含めた,新規事業(コンピュータやビデオ・ゲームなどの電子機器,キッチン用品販売も含む)の売上高は1億5030万ドル,実質純損失は5360万ドルとなった。
なお電子機器の売り上げが好調で,同社の売れ筋商品の上位10のうち六つまでが電子機器だったという。
米国以外の事業の売上高は8770万ドル,前年同期比121%増となった。実質純損失は3960万ドルである。
全世界における累計顧客アカウント数は四半期中に280万以上増え,合計2500万を超えた。また過去1年におけるアクティブな顧客一人当たりの支出額は,108ドルから130ドルに増加した。
第4四半期と2001年通年の見通しも明らかにした。第4四半期の売上高は9億5000万ドルから10億5000万ドルのあいだ。営業損失が売上高に占める割合は5%~8%と見積もる。また2001年の売上高は40億ドル。営業損失が売上高に占める割合は5%以下としている。
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