IT(情報技術)に直接関係のない話で恐縮だが,毎年この時期に筆者が気にしているものがある。サラリーマン川柳である。今年も2月7日に第一生命保険が,第18回サラリーマン川柳コンクールの全国入選作品100編を発表した。

 「オレオレは マツケンサンバ だけでいい」「ヨン様かあ オレは我家で ヨソ様さ」。うまいもんですねえ。感心しちゃう。笑いを誘いつつ,世相を映し出し,チクリと風刺が利いていて,しかも庶民の哀感が漂っている――これぞ川柳,という感じがしませんか?

 さて,このサラリーマン川柳の向こうを張って,「SE川柳」のコンクールのようなものができないだろうか。筆者は思いついた。そんなことしてどうするの,と言われても何も考えていない。ただ単にIT Proの読者の皆さんと一緒に川柳作りで楽しみましょう,というわけです。

 IT Proの記事に対する読者のフィードバックを読んでいると,文章力のある方がとても多い。われわれ編集者から見ても舌を巻くような批評が目立つ。文学的な素養とは別かもしれないが,これならサラリーマン川柳にも負けない良いものができるのでは,と考えた。

 この企画をIT Proの井上編集長に提案した。すると,いきなり全国コンクールというのも何だから,まず筆者がSE川柳を作って世に問えという。「記者の眼」でそんなことしていいのか。よく分からないが,IT Proの編集長がいいと言うのだからいいことにしよう。

 筆者は長年,ITに携わるエンジニアの方々に会って,いろいろな苦労話や失敗談を聞いてきた。そしてそれらの取材に基づいて,日経コンピュータ日経システム構築などに記事を掲載してきた。

 例えば,本番系のサーバーとは別に待機系のサーバーを用意し,いざという時には切り替えて対処するはずだったのに,実際にはうまく切り替わらずに業務に支障が出た――なんて話はとても多い。そこでやや不謹慎だが,これを川柳にすると,こんな感じだろうか。

待機系 切り替わらずに まだ待機

 ・・・全然ダメ。筆者のような全くの素人がいきなり作るのは無理のようだ。どうしたらもっと良くなるのでしょうか。駄じゃれに走るとダメなのかな。では編集者としての反省も込めて,こんなのはどうか。

この業界 3文字略語が 死屍累々

 ・・・やっぱりダメですね。皆さん,助けてください。というか,皆さんもいかがでしょうか。忙しくてそんな暇はないと怒られそうですが,たまには息抜きもしましょう。下のフィードバック欄から,または電子メール(iteditor@nikkeibp.co.jp)でお送りください(メールの場合は,表題に「SE川柳係あて」とお書きください)。お送りいただいた作品は後日,IT Pro上で公開します。ご意見,ご応募をお待ちしております(SE川柳の募集は終了させていただきました。多数のご応募,ありがとうございました)。

(杉山 裕幸=日経システム構築)

【追記:2005年4月1日】皆さんにお送りいただいた川柳を「『SE川柳』大公開!」で公開させていただきました。どうぞご覧ください。