前回に続き、日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会第6代代表幹事の田中滋子氏(NEC CRM本部シニアエキスパート 兼 NECマネジメントパートナー MC事業部シニアマネージャー)と、「マーケティングのKPI」の著者、Nexal代表取締役の上島千鶴氏の特別対談をお送りする。
後半はまず田中氏に、NECが20年にわたり手がけてきたBtoBマーケティングについて聞いている。ここから二人の議論は、最適な社内体制の作り方や人材育成の考え方、そしてユーザー企業とサービス提供企業の新しい関係へと展開していった。
前回から続く
ここからはBtoBマーケティングを展開する立場として、NECの取り組みを教えてください。
田中:NECは2015年の7月に、「Orchestrating a brighter world」という「新しい社会価値創造企業」というメッセージに変えました。これに沿って全ての事業活動を進めていくことになり、Webやカタログ、展示会などで統一感のあるプロモーションを推進しています。
組織体制について言えば、私がいるCRM本部は、支社や支店などBtoBの営業の統括をする営業統括ユニットの中にいます。その下にWebサイトや宣伝広告、データベース、ショールーム、展示会など、営業以外のお客様とのコミュニケーションをとる機能を集約しています。
つまり情報を発信する、営業に近いマーケティング担当という位置付けです。既存のお客様向けのサポートは別の部署になります。
上島:そういう意味ではお客様とのコミュニケーション機能を全部集約しているんですね。

(撮影:都築雅人)
田中:そうですね、それは2004年ころからです。Webコミュニケーションの全体像としては、オウンドメディアを中心にペイドメディアとソーシャルメディアを活用して、お客様とのコンタクトをとっています。それらで集めた顧客情報をためて営業活動に活用していこうという体制です。
この中で重要なのが「WISDOM」というオウンドメディアです。2004年に開設して、現在会員が77万人います。「次世代ビジネスリーダーのための情報サイト」として、NEC色がない、ビジネスマンに役立つコンテンツを提供しています。会員登録された方には、メールを配信しています。
「WISDOM」は、現在はサイトとして独立していますが、さかのぼると2001年当初はコーポレートサイトの1コーナーでした。それだけのところからコンテンツを拡充し、別サイトとして2004年にリニューアルしたものです。
現在はマーケティングオートメーション(MA)を活用した、デマンド創出活動を進めています。リード創出からクロージングまで多様な接点でリードを取得して、ナーチャリングし、テレコールなども活用して、営業につなげていくといった取り組みをしています。