日本を復活させるB2Bマーケティング

デジタルマーケティングのメディアに「アナログ」は不要なのか

2017/10/11 本間 充=アビームコンサルティング

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 これまで私は一貫して、企業にとって大切なのは「Digital Marketing」ではなく、「MarketingのDigital化」だと説明してきました。そしてこれまで数回にわたって、Dataを活用したMarketingについて考えてきました。これら記事からMarketingのDigital化について、考えられた方も多いのではないでしょうか。

 その一方で、MarketingのDigital化の重要な要素となる、コミュニケーションチャネルやメディアについてはあまり触れてきませんでした。そこでこれから数回、コミュニケーションチャネルやメディアについて整理することにしました。

 理由は、これからのマーケティングはデジタルメディアを中心にすべき、もっというとアナログは要らないと考えている方が多いように感じたからです。ではコミュニケーションチャネルやメディアは、本当に「アナログは不要で、デジタルが中心」で良いのでしょうか。

多くの企業で社内報が消えている

 日本の企業で、20年近く前に「イントラネットブーム」なるものが起こりました。そのときには、いくつかの企業の方から、「ようやく、うちの会社も社内報をイントラにしたんですよ」という話を聞いた記憶があります。

 インターネットを活用したマーケティングを真剣に考えていた当時の私に、その方々はきっと「良かったですね」という答えを期待して話したのでしょう。しかし実際、多くの場合に私は、「そうなんですね」と曖昧な返事をしていました。

 理由は明確です。配布される紙の社内報と、自分でアクセスしないといけないイントラネットの社内報では、従業員への情報到達率が違うと考えていたからです。

 紙が自分の机に物理的に置かれたら、すぐにゴミ箱に捨てることはなく、興味がなくても一度はペラペラとページをめくるはずです。その中に目に留まる記事があれば、真剣に読むはずです。

 片隅に、顔見知りの同僚の写真があったら、どんな記事なのかと読んだりするものです。一方、イントラネットには、いつまでも記事が残り、物理的にかさばらないというメリットは大きいのですが、従業員がアクセスしない限り読まれません。そして多くの企業では、イントラネットにはアクセスされないのではないでしょうか?

 もし「現在は紙の社内報がない」という企業があるなら、復活させることを考えるべきでしょう。紙の社内報だけ、イントラネットだけではなく、双方のハイブリッドな組み合わせが正解なのです。絶対に伝えるべき内容とその概要は紙に、より詳細な情報や付加情報、さらに辞書的なコンテンツはイントラネットにという組み合わせが正解なのです。

B2Bのコミュニケーションでも同じことが起きていないか

 ここまで述べてきたのと同じようなことを、B2Bのお客様とのコミュニケーションでもやってしまってはいないでしょうか?今まで郵送で送っていた、季節ごとの新製品や取り組みの紙の発行物を、メールマガジンに変えたりしていませんか?年末・年始の挨拶を、年賀状から電子メールに変えたりしていませんか?

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