米eMarketerが2018年3月に公開した米国のインターネット人口(1カ月に1回はアクセスする利用者)は、2018年中には約2億8000万人に達するという。これは米国の全人口の約85%に相当する。
全体の83%はスマートフォンやタブレットを利用する、いわゆるモバイルユーザーになるともいう。だが“モバイルだけ”のインターネット人口は、それほど多くなく全体の16%でしかない。人によってその比率は異なるが、PCとモバイル端末の両方を使い分けているということだ。
“モバイルだけ”のインターネット人口は全体の2割に満たないとはいえ、特定の年齢層のユーザーは“モバイルファースト”にシフトしている。英調査会社GlobalWebIndexが発表した、「ミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭に生まれた世代、「ジェネレーションY」とも呼ばれる)」に関する最新の調査からもその動きが見えている(編集部注:調査結果は個人情報の登録後に閲覧可能)。
同調査によると「ミレニアル世代のインターネット利用時間のうちスマートフォンでの利用が、半分近くになっている」という。“モバイルだけ”ではないにしろ、モバイルをメーンに利用している層は、少なくともミレニアル世代以降確実に増加している。
同調査によると、スマートフォン利用でよく見られるのが「ソーシャルメディアの利用」と「エンターテイメント系コンテンツの視聴」、そして「商品やコンテンツの購買」となっている。中でもソーシャルメディアの利用ではこの1〜2年に、少し変化が見えている。
2018年3月初めに米ピュー研究所が発表した『Social Media Use in 2018』という調査結果によれば、ミレニアル世代の中でも、後半の世代(1990年代後半から2000年代初頭にかけて生まれた世代、現在18~24歳程度)は、前半の世代(1980年代から1990年代前半にかけて生まれた世代、現在25~29歳程度)と、ソーシャルメディアの利用状況が明らかに異なるという。
“後半世代”のソーシャルメディア利用で他の世代と比べて大きく違うのが「数多くのサービスやプラットフォームを使い分ける」という点だ。調査結果を見ると、18歳から29歳の世代の「利用SNSプラットフォーム数」の中間値は4。これが30歳から49歳になると3に下がり、50歳から64歳の世代で2、65歳以上で1というように、年齢の上昇とともに下がっている。
“前半世代”(その上の世代も含む)は「エンターテイメント系コンテンツはYouTubeで視聴し、友人・知人とFacebookでコミュニケーションを取る」というスタイルが非常に鮮明に見える(実際YouTubeとFacebook以外の利用率が顕著に下がる)。だが“後半世代”は、YouTubeやFacebookに加え、InstagramやSnapchatが加わる(少なくとも、これらの利用率は70%を超える)。