今回は、Web動画の中で制作頻度がもっとも高いと思われる、インタビュー動画について解説します。
インタビュー動画は、新製品の発売に当たっての開発者インタビューやVIPの挨拶、ユーザーのインタビュー取材など、様々な場面で使われます。話をしてくれる人がいれば、コストをさほどかけずに手軽に作れるので、動画を使ったコンテンツマーケティングのネタに利用しているケースも多く見られます。
それではiPhoneでインタビュー動画を撮るに当たって、気を付けたいポイントを見ていきましょう。
インタビュー動画とは何か?
みなさんもご存知のように、インタビューとは、取材対象に質問を投げ、それに対する答えを引き出す手法のことです。雑誌の記事などでも頻繁に使われますが、雑誌などのテキストメディアと動画とでは、インタビューに対する考え方も、気をつけるポイントも大きく異なります。
■テキストの場合
最終的にテキスト化されるインタビューは、取材時に録音したものを元に文字を書き起こし、それを素材にして、再構成し、補足を加えるなどして仕上げます。その工程の中で大意をまとめたり、実際には話していない言葉を使って足りない説明を補ったりできます。場合によっては、しどろもどろのインタビューをそれなりの「バリっとした語り」として作り上げることも不可能ではありません。
つまり、記事作成の過程で様々な「加工」ができるのです。
■動画の場合
インタビュー動画の素材は、取材時に撮影した言葉やその人の表情そのものです。話していない言葉は存在しないし、笑顔で話してほしい言葉のときに暗い表情をしていたら、修正のしようもありません。動画のインタビューのよしあしは、取材の時にほぼ100パーセント決まってしまうといっていいでしょう。
その意味では、まさに「ライブ」です。そしてその「ライブ感」こそが動画インタビューの最大の魅力なのです。
文章で書かれたものと違い、同じ言葉を話していても、人それぞれですし、その人がどんな気持ちでその言葉を発したのかが動画にはっきり写ります。同じ人でも、その時のコンディションや気分によって、言葉遣いも言葉の勢いも変わってくるでしょう。それらを全部ひっくるめて写しとり、見せるのがインタビュー動画です。
インタビュー「動画」はキャラクターを伝える
インタビュー動画では、テキスト情報では伝えられない様々なものを伝えられます。
語り手が、何を話したかはもとより、その言葉をどんな表情で語ったか、その語りのテンポは勢いがあるのか、落ち着いているのか…。動画ではそれらが全部いっぺんに伝わります。つまり、話者の「キャラクター」が伝わるのです。