「あの人は話すのが得意だから・・・」

 商談や、お客様へのプレゼンテーションなどがうまい人を見て、こんな風に感じることはありませんか? でも、プレゼンがうまい人は元からうまいのではありません。ポイントを押さえて、事前に準備しているのです。

 逆に言えば、「人前で話すのが苦手だから・・・」という人でも、ポイントを押さえれば確実にプレゼンはうまくなります。

 プレゼンとは、必ずしも大勢の前で話をするような場面ばかりを指すのではありません。商談の場も、展示会のブースでお客様に説明するのも、ちょっとした会話の中で会社や商品のことを手短に説明するのも、電話で何かを伝達するのも、すべて相手に何かを伝えるプレゼンと言えます。そしてプレゼンでは、相手を惹きつけながら的確に伝えていくことが大切であり、まさにマーケティング的視点(お客様視点)が求められるのです。

 先日、沖縄にあるコンサルティング先の営業マンの商談に同行しました。このクライアントはインターネットセキュリティの商品提案に力を入れており、地元のユーザー企業に提案しに行くため、フォロー役として筆者も同席したのです(注:著者の専門コンサルティング領域はインターネットセキュリティの販促支援)

まったく興味のなかった社長が10分で前のめりに

 営業車に乗って訪問した先は、従業員10人ほどの金属製品メーカーA社でした。早速、社長を相手に商談がスタートしました。

 社長は最初、インターネットセキュリティなどにはまったく興味がなさそうで、「ウチみたいな小さい田舎の会社は関係ないだろう」という様子でした。しかし、その後10分もするとどんどん前のめりになり、結局1時間くらいの商談の末、成約に至りました。

 この商談がなぜうまくいったのか。何を意識し、何を実践したのか。今回は、実際のエピソードを交えながら、「プレゼン10のポイント」を解説していきたいと思います。

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