前回は、あるソフトウエアメーカーの取り組みから、ホットな案件を生み続けるためにすべきポイントを5つ、紹介しました。

(1)「マーケティングをとめない」という方針を徹底する
(2)「勝利の方程式」を作る
(3)先取りでスケジュールを立てる
(4)数値化してPDCAを回す
(5)分析して改善策を講じる

 これらはいずれも、マーケティング活動そのものをどう進めるかということに関するものでした。これからご紹介する残り3つのポイントは、今後のマーケティング活動を、より効果的にするための「ネタ作り」あるいは「仕込み」といった部分になります。

(6)お客様の声を収集する

 継続的に効果的なマーケティングを実施していくためには、定期的にお客様の声を収集する機会を作ることが有効です。常にマーケット(お客様)の状況やニーズは変化します。その変化を察知し、適応していくことで、マーケティングの効果を継続的に高めていくことができるようになります。

 お客様の声を収集する手段としては、コールセンターからお客様に電話(アウトバウンドコールと言います)をしてお話を伺うか、アンケートを実施するのが有効です。

 コールセンターが会社にない場合は、そのお客様を担当している営業担当やマーケティング担当本人ではなく、社内の業務スタッフが実施することで、お客様も本音を言いやすい状態を作り出すことができます。

 あるシステムコンサルティング会社の例では、専任のオペレーターがいて、契約時と、契約から6カ月後にアウトバウンドコールをしています。質問する項目は「利用してみての感想」と「今後、期待すること」の2つです。

 また、送金システムのプラットフォームを開発・運用しているある会社では、月に一度、アンケートでお客様の声を収集しています。ランダムにお客様を抽出し、メールでアンケート協力のお願いを送付しているそうですが、その内容は、「あなたのお友達にこのサービスを勧めたいですか?」という質問に、10段階評価で答えていただくというものです。回答の中で、好評価(10段階のうち9または10)の割合がどの程度かを指標にしているのです。

 定期的に、お客様から自社のサービスや商品に対する感想や要望、満足度を伺うことは、新たなニーズを発掘する仕組みを持つことでもあります。これがマーケティング活動に生きてくるのです。

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