メルマガをやらない3つの理由

 メールマーケティングの必要性が高まるにつれ、メールマガジン(以下、メルマガ)の発行者も増え、施策の難易度が高まっています。今こそ、何のためにメルマガに取り組むのか、どのような目標を設定するのか、メルマガを活用することで直近では何を求めるのか、中長期におよび何を期待するのか。これらをしっかりと考えなくてはいけません。目的が無いまま「メルマガを送る」だけでは成果は出ません。

 一度でもメルマガを送ったことがある人のなかには「昔は、良かったね」と言う人もいます。今から10年くらい前は、メルマガを送れば問い合わせがあり、申し込みがあり、売上が上がる時代でした。メールアドレスの獲得も、今ほど難易度が高くなく、メール配信に関する法律も未整備だったため、ある意味、成果を上げやすかったのです。誰でも手軽に始めることができました。

 しかし、その後、アドレスの獲得競争が過熱して、迷惑メールが増え、マナーも乱れ、メルマガの効果が薄れていきました。今では、開封されているのかさえも分からず、メルマガ以外のツールに活路を求めるケースも増えています。

 メルマガに代わり、TwitterやFacebook、そしてYouTubeなどのツールを活用して成功している企業もあります。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、SNS)の登場で選択肢が増え、コミュニケーションのあり方が問われています。でも、その波に乗り遅れた企業や、SNSとの相性が良くない企業は、ここでも成果を出すことができていません。

 そんな中、ここに来て、メルマガが見直されています。メールは仕事の主要なコミュニケーションツールです。出社したらメールをチェックします。仕事の最中もメールをチェックします。社内や社外とのコミュニケーションはメールが中心です。SNSを使わない日があったとしても、メールを使わない日はありません。

 つまり、メールという媒体は完全に仕事の一部になっています。もちろん、メール以外のツールを使っているケースもあるでしょうが、全くメールを使わずに仕事をしている方は、今のところ少ないのではないでしょうか。

 自分はメールを使っている。相手もメールを使っている。メールを使って仕事をしている。その事実がある限り、メールボックスが存在する限り、メルマガというツールは有効です。時代が変わっても、環境が変わっても、メールを届ける相手がいる限り、コミュニケーションツールであることには変わりません。

 それが分かっていて、なぜ、メルマガをやらないのか。なぜ、メルマガをやめてしまったのか。その理由にこそ、メルマガが活用できていない原因が潜んでいます。

メルマガをやらない(やめた)理由
1.成果が出るまでに時間がかかるようになった
2.セグメント配信などが難しい
3.原稿作成などに手間がかかる

 現場のメルマガ担当者は、上司から「結果を出せ」「もっと問い合わせを増やせ」「もっと売上を上げろ」と言われ続けます。しかも、短期で結果を出すよう求められます。1通のメルマガで高額を売り上げなくてはならないこともあるでしょう。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。