日立INSソフトウェアは2015年8月19日、BI(ビジネスインテリジェンス)の分析レポートをWebで公開して共有するシステムを構築するSIサービス「QlikView×SITE PUBLIS連携ソリューション」をメニュー化したと発表した。2015年9月に提供開始する。BIソフトとCMS(コンテンツ管理システム)を連携させることによって、分析結果を社内のエンドユーザーや一般消費者に向けて分かりやすく提供できるようになる。

 日立INSソフトウェアが窓口となって、SIサービスを提供する。SIサービスでは、三つのソフトウエアを導入・設定してシステムを構築し、分析レポートのWeb可視化システムとして利用できるようにする。まず、BIソフトとして、日立INSソフトウェアが販売する「QlikView」を使う(関連記事:クリックテック、アドホックBIソフト新版「QlikView 11」で共同作業を可能に)。さらに、QlikView専用のレポート生成ソフト「QlikView NPrinting」を使う(関連記事:日立INS、QlikView向けのレポート生成ソフト「NPrinting」を出荷)。こうして出力した分析結果レポートを取り込んでWebで公開するCMSソフトとして、ミックスネットワークが開発・販売する「SITE PUBLIS」を使う。

 QlikViewは、インメモリー型で動作する連想型のBIソフト。非定型でアドホックなデータ分析に適している。データに潜んでいる業務上の課題を発見するような使い方ができる。QlikView NPrintingの特徴は、QlikViewの分析結果ファイルからグラフを抽出して一つにまとめ、扱いやすい文書形式(PDFやマイクロソフトOffice)やHTMLなどで出力できること。SITE PUBLISは、Web画面を構成するブロック単位で自由にレイアウトできることと、モバイル端末を含めたマルチデバイス向けに配信できることが特徴だ。

 日立INSソフトウェアがこれまで手がけたQlikViewの導入案件のうち、SITE PUBLISを使ってWebで可視化した案件がいくつかあったという。この背景には、分析結果をWebで分かりやすく公開し、簡単に閲覧できるようにしたいという需要がある。これまでは、こうした案件に対して個別に対応してきたが、今回、QlikViewとSITE PUBLISを組み合わせたシステム構築パターンを体系化・メニュー化した。

 SIサービスの提供価格(ソフトウエアライセンスは含まない)は、小規模なシステムの場合、導入期間が3カ月ほどで、数百万円から。導入するソフトウエアのライセンス価格(税別)は、QlikViewが最小構成で250万円、QlikView NPrintingが最小構成で320万円、SITE PUBLISが最小構成で300万~500万円弱(支払い体系により変動する)、など。

■変更履歴
SITE PUBLISの価格について補足しました。 また記事公開時、取材に基づいてQlikView NPrintingの価格を最小構成で121万円としておりましたが、正しくは最小構成で320万円でした。本文は修正済みです。[2015/08/21 12:30]