画面●NPrintingの画面(PowerPoint形式のレポートを定義している)
画面●NPrintingの画面(PowerPoint形式のレポートを定義している)
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 日立アイ・エヌ・エス・ソフトウェア(日立INS)は2015年1月6日、非定型でアドホックなデータ分析に適したBI(ビジネス・インテリジェンス)ソフト「QlikView」向けに、専用のレポート生成ソフト「NPrinting」(画面)を出荷した。これを使うと、複数の分析結果を一つのレポートにまとめたり、PDFやHTMLなど各種の文書形式で出力したりできる。開発会社は米Vizubi(ヴィズビ)。価格(税別)は、最小構成で121万円から。販売目標は、3年後までに150社、5億円。

 QlikViewは、インメモリー型で動作する連想型のBIソフトである(関連記事:クリックテック、アドホックBIソフト新版「QlikView 11」で共同作業を可能に)。事前に集計テーブルや分析軸を作成することなく、生の詳細データに対して直観的な思考でデータを検索する(表やグラフをクリックしていく)だけで、目的とする情報を入手できる。これにより、データに潜んでいる業務上の課題を発見できる。

 日立INSでは、2009年にQlikViewの取り扱いを開始して以来、ユーザーからQlikViewの分析結果を簡単に参照できる仕組みや、PDFやHTMLなど各種文書形式での出力機能について要望を受けていたという。この需要を満たすソフトとして今回、QlikView専用のレポート生成ソフトとしてNPrintingの販売を開始した。

 NPrintingは、QlikViewの分析結果(分析結果を収録したファイル)から分析結果グラフを抽出し、これを利用してレポートを生成する。個々の業務でばらばらに分析した複数の分析結果グラフを一つのレポートにまとめて表示できる。出力形式は、PDF、Office(Excel、Word、PowerPoint)、HTML、CSV、JPEG、PNGなど。スケジュール設定によるレポートの自動生成/配布ができるため、レポートを閲覧するユーザーはQlikViewの分析画面を操作する必要がない。

 最小構成時のソフトウエアは、NPrintingのクライアントで設定したレポート作成プログラムを読み込んで自動実行するサーバーライセンス「NPrinting Server」と、レポートの定義やスケジュールを設定するクライアントライセンス「NPrinting Client Single-User」で成り立つ。クライアントライセンスには、同時5ユーザーの「NPrinting Client Concurrent-User」もある。別途オプションで、QlikViewの分析画面からレポートを出力するライセンス「NPrinting On-Demand」なども用意している。