2015年5月、携帯電話大手3キャリアが夏モデル発表会を開催した。今回はNTTドコモ、KDDIだけでなく、2014年5月以降、大型の発表会の開催を見送ってきたソフトバンクモバイルも開催し、久しぶりに3キャリアがそろい踏みする形になった（写真1）。
夏モデル発表会に先立って注目を浴びたのは、2015年5月から始まるSIMロック解除義務化への対応だ。しかし各キャリアはこの点について発表会の中でほとんど言及することはなく、ポイント連携などサービスの強化に重点を置いてきた。
特集第1回では、3キャリアの夏モデル発表会を比較しながら、全体的なトレンドを解説する。
3キャリアが夏モデル発表会を開催へ
2015年5月13日、3キャリアの中で先行して夏モデル発表会を開催したのが、NTTドコモだ（関連記事：NTTドコモが「Ponta」連携の新ポイントサービスを発表、2015夏モデル発表会で、世界初の虹彩認証スマホやXperia Z4など、ドコモ2015夏モデルの詳細）。
ドコモの発表会では、直近の決算説明会で見せた「dポイント」などの新ブランドを改めて紹介。他業種のサービスと提携を進めていく「＋d」の世界観を示した。発表会ではローソンとの提携を大きく取り上げ、夏モデル発表会でありながら、端末やネットワーク、サービスへの言及にはあまり時間が割かなかった（写真2）。
その翌日、5月14日にはKDDIが発表会を開催した。KDDIはタレントによるトークセッションを冒頭に置き、新端末に軽く触れた後、本題と思われる物販事業「au WALLET Market」の発表に移った（関連記事：「KDDIは本気で物販事業に取り組む」、2015夏モデル発表会で、KDDIの新「ガラホ」はVoLTE対応、従来型携帯並みの新料金も、KDDI 2015夏モデルの詳細、Xperia Z4や海でも使えるスマホなど）。新事業の話を後半に持ってきたためか、その後の質疑応答や囲み取材も、ほぼ物販事業の話に終始した印象がある（写真3）。
