この連載ではSEから営業職に転向した人に向けて、SEの強みを生かした「ロジカルセールス」の進め方を筆者の経験とノウハウを基に説明しています。IT企業「ITproシステム開発」の営業担当で、卸売業向け販売管理パッケージの受注を目指しているあなたは、以下のストーリーに沿って展示会来場者への営業を進めています。

1. アポイントメント取得(アポ取り)

2. 訪問

■環境準備
  • 訪問主旨の説明と確認
  • 訪問内容の説明と実施内容の選択
■価値提供とニーズ把握
  • 会社説明
  • 事例紹介(商品説明を含む)
  • デモンストレーション(顧客状況の確認を含む)
■導入合意とスケジュール合意
  • 顧客要望と自社商品の適合度、導入意思、および課題の確認
  • 次のアクションの確認
3. クロージング

 ケーススタディ編の第2回(展示会来場者からアボを取るテクニック)で「1. アポイントメント取得(アポ取り)」を、第3回(いざ顧客訪問、会社説明は価値提供のチャンス)で「2. 訪問」の「訪問主旨の説明と確認」から「会社説明」、第4回(「事例紹介」で顧客の心をがっちりつかむ)で「事例紹介」を、第5回(プレゼンは佳境へ、自然な流れで「相手の予算」を確認)で「デモンストレーション(顧客状況の確認を含む)」を仮想体験しました。

 パッケージのデモが終わりました。いよいよ今回の訪問の締めです。

 この訪問の目的は「導入意思の確認」です。あなたが紹介した商品を相手が導入したいと思っているかどうかを確認していく必要があります。「顧客要望と自社商品の適合度、導入意思、および課題の確認」と「次のアクションの確認」を通じて、その流れを見ていきます。