入社して数年たち,新入社員に聞かれた素朴な疑問に答えられなかったという経験はないだろうか?基本的なことだけど,聞かれると答えられないことは結構ある。
例えば,ネットワークを勉強している後輩から「セッションとコネクションは違うの?」と聞かれたらどうだろう。「まぁ,同じようなもんだよ」とさらっと流してしまってはいないだろうか。ネットワークに詳しい技術者に聞いた答えはこうだった(こちら)。
日経NETWORKでは,こうした素朴な疑問を専門家に聞く「ビギナーズ・クエスチョン」というコラムを2005年10月号から続けている。これまで採り上げた質問は「素朴な疑問Q&A」として,ITproにも掲載している。
この中で,どのような質問が多く読まれていたのだろうかと思い調べてみた。ベスト5は次のようになった。
1位:隣家の無線LANの電波でネット接続したら違法なの?
2位:ギガビット・イーサネットは古いケーブルだと使えないの?
3位:携帯電話のアンテナってどこにいったの?
4位:ストリーミング映像は保存できないの?
5位:“メールの9割がスパム”ってどうやって数えたの?
これらの質問に答えられただろうか。ちなみに,答えは次のようになる。
1位の答え:他人の無線LANアクセス・ポイントを使ってインターネットに接続しただけで有罪とされることはなさそう。詳しくはこちら。
2位の答え:100BASE-TXで使われているカテゴリ5でもギガビット・イーサネットを使えるケースはある。だが,安定して利用するならギガビット・イーサ(1000BASE-T)に対応するカテゴリ5eを使う方がよい。詳しくはこちら。
3位の答え:携帯電話機用のアンテナは,きょう体に内蔵されている。ヒンジ部(液晶画面部とキーボード部の接点)やきょう体の上部・下部などに小型のアンテナ素子が入っている。2009年3月号に掲載(記事は2010年3月公開予定)。
4位の答え:「ストリーミングだから保存できない」わけではない。ただし,元々は受信した映像や音楽を保存しない前提で作られているので,基本的にパソコンの中にキャッシュを残さないしくみになっている。詳しくはこちら。
5位の答え:セキュリティ・ベンダーによっては,“おとり”のメール・アカウントを使ってスパム・メールを採取し,独自の方法で算出している。詳しくはこちら。
取材で話を聞くと,難しい用語でつまずいてネットワークに苦手意識を持っているという人が多い。もう新人でもないし,こんな基本的なこと今さら聞けないという人は少なくないようだ。
そこで日経NETWORKでは,ネットワークやセキュリティに関する素朴な疑問に答えるという総力特集を企画した。ここで,日ごろみなさんが感じている素朴な疑問を解決したいと思う。ぜひ,みなさんが聞かれた,もしくは自分が抱いている素朴な疑問を編集部に教えてほしい。