米Sony BMG Music Entertainment(Sony BMG)の販売した音楽CDにルートキットが見つかった問題で,ニューヨーク州の米連邦地裁は米国時間1月6日,Sony BMG社に対してコンテンツ保護ソフトウエア「XCP」(英First 4 Internet製)および「MediaMax」(米SunnComm Technologies製)の入った音楽CDの製造中止などを命ずる予備承認を下した。米国の非営利団体Electronic Frontier Foundation(EFF:電子フロンティア財団)が同日明らかにしたもの。対象となる音楽CDの購入者はXCPの含まれていない同等の音楽CDと交換できるようになる。

 裁判所は予備承認のなかで,Sony BMG社の提供する楽曲をiTunes Music Store(iTMS)など複数のサービスでダウンロード提供するよう指示した。Sony BMG社はこうした交換手続きなどの告知を,2月15日までに新聞および米Google社の広告,電子メールなどの手段で実施することになった。

 また裁判所は,将来何らかのデジタル著作権管理(DRM)機能を音楽CDに組み込む際,事前の詳細な検査と,販売時における消費者への説明をSony BMG社に求めた。

 EFFは,予備承認の内容をまとめたFAQをWebサイトに掲載している。

◎関連記事
「ソニーBMGの『MediaMax』用パッチは適用しないように」,米EFF
米SONY BMGのコピー防止機能付きCDに別のセキュリティ問題
ソニーBMG,“ルートキット”を削除するツールの新版をリリース
米テキサス州,ルートキット型コピー防止付きCDを巡ってソニーBMGを提訴
ソニーBMG,XCP付きCDの回収交換プログラムを開始
ソニーBMGのコピー防止ソフト用アンインストール・ツールに問題,配布を一時中止
ソニーBMG,ルートキット型コピー防止技術のCDを一時製造停止に
管理者権限とルートキットの危険な関係

[発表資料へ]