ソニーとドイツBertelsmannの合弁会社Sony BMG Music Entertainmentは米国時間11月18日に,ルートキット型コピー防止技術を用いたCDの回収交換プログラムについて詳細を発表した。回収交換は同日より開始している。

 問題となっているCDは違法複製防止に「XCP」ソフトウエアを使用しており,XCPソフトウエアがインストールされたコンピュータはハッカーの攻撃に遭う危険性があるとして非難の声があがっていた。

 XCP付きCDを購入したユーザーは,XCPを除いたCDと交換し,あわせてMP3ファイルも受け取ることができる。なお,交換には3~6週間を要するという。

Sony BMG社によればXCPを組み込んだCDは52タイトルで,詳細なリストは同社Webサイトに掲載している。

 Sony BMG社はXCP付きCDの製造を一時停止することを11月10日に発表。アンチウイルス・ソフトウエアでXCPコンポーネントを検出可能にするためのパッチも配布している。

 同社はXCPをコンピュータからアンインストールする安全な手法を近々公開する予定だという。

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[発表資料(1)]
[発表資料(2)]