米Dellは,2006年第3四半期(8~10月期)における業績予測の下方修正を米国時間10月31日に発表した。同期の売上高は,当初の予測よりも低いおよそ139億ドルになる見通しだという。これまでの予測として141億~145億ドルの範囲を見込んでいた。非GAAPベースの1株当たりの利益は,予測範囲の下限だった39セントに一致する見通しとなった。

 売上高の下方修正の一因として,同社は同期における米国の消費者向け販売と英国の企業向け販売が予想に届かなかったことを挙げている。今後は,ハイエンド商品とサービスに改めて注力するとともに,収益性の最適化に取り組むとしている。

 1株当たりの利益をGAAPベースでみると,経費としておよそ4億5000万ドル(1株あたり約14セント)が計上される影響で25セントになると予測する。経費の3億ドル以上は,あるベンダーの部品がDell社の仕様を満たさなかったことによるシステム修正サービスの費用で占められている。この問題は,前版のOptiPlexデスクトップ・システムの一部に限定されたものだという。また,その他の内訳として従業員の再編成,製品の合理化などが経費として計上されている。

 同期の正式な決算報告は11月10日に発表される。

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