米VeriSignは,小売業界向けにPOS(販売時点情報管理)データを提供する米Retail Solutions(RSI)を買収することを米国時間10月26日に発表した。買収価格はおよそ2400万ドル。取り引きは現金で行なわれる。

 POSデータは,小売店を通じて販売される製品の販売数や価格に関する詳細を提供する。販売促進とコスト削減を狙い,RFIDといった新しい技術と組み合わせて使われるケースが増えているという。

 RSI社は,Unilever社やGlaxoSmithKline社を含め130社を超える顧客を抱えており,これらの顧客に対し,小売店のPOSデータにセキュアにアクセスできるRSIプラットフォームを提供している。VeriSign社は,今回の買収により同社は,サプライチェーン向けサービス「Intelligent Supply Chain Services」のプラットフォームにRSI社の技術を加えてインフラの強化を狙う。

 同日,VeriSign社は流通業向けのネット取引市場World Wide Retail Exchange(WWRE)と提携関係に入ったことも明らかにした。WWRE社のグローバルプラットフォームを経由してPOSサービスを提供する予定。

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