米Microsoftを含む業界12社は,Webサービス・ベースのシステム管理の普及を図り,Webサービス仕様「Web Services Management(WS-Management)」をシステム管理の標準化団体であるDistributed Management Task Force(DMTF)に提出した。同社が米国時間9月15日,米メリーランドで開催されたカンファレンス「Enterprise Management World」にて明らかにした。

 WS-Managementは,異なるハードウエアとオペレーティング・システムで構成される環境においてITシステム全体の管理情報にアクセスするための共通手段を提供するもの。Microsoft社とともに,米Advanced Micro Devices(ADM),米BMC Software,米Computer Associates,米Dell,Fujitsu-Siemens Computers社,米Intel,NEC,米Novell,米Sun Microsystems,米Symantec,米WBEM Solutionsが共同で同仕様の開発を手がけている。

 同仕様により,IT管理者は,Webサービスを利用してリモートから自社のネットワーク上にあるデバイスにアクセスすることが可能。ハンドヘルド機,パソコン,サーバーから,大規模なデータセンターの管理を想定する。

 「同仕様のDMTFへの提出は,共通のプロトコル標準をベースとして相互運用性,安定性を向上させ,より安全なシステム管理の手段とするための最初のステップである」(Microsoft社マーケティング・ディレクタのFelicity McGourty氏)

 Microsoft社は,「Windows Server 2003 R2」と「Operations Manager」の次期リリースで,WS-Managementをサポートする予定。またIntel社は,3月にIT資産の管理負荷を軽減する技術「Intel Active Management Technology(IAMT)」を発表しており,2006年からハードウエアにおいてiAMTを同仕様に対応させる計画だとしている。また,共同で開発にあたった他のパートナ企業も,各社の製品を同仕様に対応させることを発表している。

 WS-Managementの詳細は,以下のWebサイトで確認できる。

AMD社:http://www.amd.com/webservices
Dell社:http://www.dell.com/standards
Intel社:http://www.intel.com/technology/manage
Microsoft社:http://msdn.microsoft.com/ws/2004/10/ws-management
Sun社:http://developers.sun.com/techtopics/webservices/management

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