調査内容 主要ベンダーに対する「存在感」「勢い」のイメージ
調査時期 2007年10月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 2173件(877件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数

 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に行った2007年10月調査では,情報通信製品/サービス・ベンダーとシステム・インテグレーターの主要企業各68社について,「強い存在感がある」「会社に勢いがある」と感じるかを聞いた。このうち,有効回答(下記の注釈を参照)30票以上を得た主要ベンダー50社についての,「存在感」「勢い」の評価を相関図の形にまとめた。

 横軸の「存在感」は,前回2007年7月調査(79.9%),前々回2007年4月調査(75.0%)に続き,今回も「マイクロソフト」が77.6%でトップ。「存在感」2位も前回,前々回と同じく「日本オラクル」(71.6%,前回76.1%)だが,ややマイクロソフトとの差が開いた。3位グループは前回とほぼ同率の「日本IBM」(69.3%,前回67.2%)「SAPジャパン」(65.7%,前回67.9%),「シスコシステムズ」(65.5%,前回68.0%)に加え,「アップルジャパン」(66.7%,前回55.8%)が回答者数は少ないながら,「存在感」の支持率を大幅に高めて食い込んだ。

 縦軸の「勢い」は,前回2007年7月調査につづいて「セールスフォース・ドットコム(SF.com)」が(41.4%,前回36.8%)がトップ。2位は「アップルジャパン」(35.9%,前回34.6%),3位が「サイボウズ」(35.3%,前回34.7%),4位の「ソフトバンクモバイル(SBM)」(33.9%,前回36.1%),5位のKDDI(32.2%,前回30.6%)まで,30%台の5社は前回のトップ5と同じ顔ぶれである。

 前回との比較で,「存在感」のスコアが最も上昇したベンダーは,ソフトバンクモバイル(54.8%,前回34.4%)。次いでシャープ(47.2%,前回30.5%),SF.com(46.6%,前回31.0%)までが15ポイント以上「存在感」のスコアを上げた。逆に「存在感」のスコアが10ポイント以上下がったのは,三菱電機(28.9%,前回48.6%),シマンテック(43.5%,前回57.6%),アドビシステムズ(54.3%,前回65.3%)の3社だ。

 また,「勢い」のスコアが前回2007年7月調査から10ポイント以上上がったのはカシオ計算機(20.0%,前回9.3%)だけ。回答数100以上の25社の中ではSAPジャパン(26.5%,前回20.9%)の5.6ポイントアップが最大だ。逆に「勢い」のスコアが前回から10ポイント以上上がったのもウイングアークテクノロジーズ(9.4%,前回20.0%)の1社だけ。回答数100以上の25社の中ではキヤノン(19.2%,前回28.2%)が最大のダウンだ。

 なお,今回からリコーと富士ゼロックスの2社を,ベンダーとしての評価対象に加えた。前回のSIerとしての評価との比較だが,富士ゼロックスは「存在感」のスコアは1ポイントアップ(48.4%)したが,「勢い」(8.4%)が7.4ポイントダウン。リコーは「存在感」40.8%,「勢い」15.2%でそれぞれ前回より6.0ポイントアップ,2.2ポイントアップだった。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,情報通信製品/サービス・ベンダーの主要企業68社について,,《会社に勢いがある》《強い存在感がある》と感じるかを聞いた。
 2007年1月調査の集計では,回答者が,対象ベンダーのビジネス領域と自分の職務領域に「接点がある」とし,かつ対象ベンダーについて《今後利用したい》《会社に勢いがある》《強い存在感がある》のいずれかを「はい」とした回答者の数nを100%とした時の比率を使用,n=30以上を得たベンダー22社を掲載した。
 今回(2007年10月調査)の集計では,前回2007年7月調査前々回2007年4月調査と同じく,対象ベンダーのビジネス領域と自分の職務領域に「接点がある」とした回答者の数nを100%とした時の比率を使用している。
 2007年10月調査では評価対象のベンダー/SIerリストを見直した。ベンダー・リストには従来SIerに分類していたリコーと富士ゼロックスを追加したほか,TKC,PFUの2社を追加。日本NCRを2007年9月の分社に伴い,日本テラデータと日本NCR(日本テラデータを除く)の2社に入れ替え。アラクサラネットワークス,ノーテルネットワークス,アライドテレシス,応研の4社を評価対象から外し,従来ベンダーに分類していたアルプス システム インテグレーション(ALSI)をSIerに分類変更した。SIerリストからは富士ゼロックスが抜け,三菱総合研究所(旧ダイヤモンドコンピューターサービスを含む)と,従来ベンダーに分類していたALSIを追加した。評価対象企業全136社のリストは,本調査の設問の原文とともに,日経マーケット・アクセスの有償会員向けサイト「日経MA-INDEX 企業情報システム」で公開している。
 調査実施時期は2007年10月中旬,調査全体の有効回答は2173件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は877件。

図1●主要情報通信(ICT)製品/サービス・ベンダー50社に対するイメージ(「対象ベンダーのビジネス領域と自分の職務領域に接点がある」とした回答者の中での比率,n=100以上の25社)
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図2●主要情報通信(ICT)製品/サービス・ベンダー50社に対するイメージ(「対象ベンダーのビジネス領域と自分の職務領域に接点がある」とした回答者の中での比率,n=30以上100未満の25社)
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