写真●ManageEngine OpManager 10.2の画面(ネットワーク機器のコンフィグを自動で抽出するジョブフローを定義している)
写真●ManageEngine OpManager 10.2の画面(ネットワーク機器のコンフィグを自動で抽出するジョブフローを定義している)
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 ゾーホージャパンは2013年8月8日、システム監視ソフト「ManageEngine OpManager」の新バージョン「10.2」(写真)を発表し、同日出荷した。新版では、システム管理作業を自動化するジョブスケジューラー機能を強化し、別途スクリプトを書くことなくネットワーク機器のコンフィグ(設定)をバックアップできるようにした。開発は米ZOHO。

 OpManagerは、Webベースのシステム監視ソフトである(関連記事:ゾーホー、システム監視ソフト新版はVMware仮想環境を3Dで可視化)。SNMP監視とWMI監視を基本に、Telnet/SSHログイン経由でのコマンド実行結果の監視、ポートスキャン(NMAP)、Syslog監視、サービス監視(応答時間の監視)など、各種の手段で情報を収集する。監視データを集計/グラフ化するほか、しきい値を超えた際にはアラートを出すことができる。システム管理作業をジョブフローとして定義して実行するジョブスケジューラー機能も備える。

 新版では、ジョブスケジューラー機能を強化した。標準で利用できるジョブとして新たに、ネットワーク機器のコンフィグを操作するジョブを追加した(別途、オプションが必要)。これにより、ドラッグ&ドロップ操作だけで、毎日1回ネットワーク機器のコンフィグを自動的にバックアップしたり、システム障害時にコンフィグを抽出して保存したり、といった使い方ができるようになった。

ジョブ管理とコンフィグ変更管理を組み合わせた

 前提となるジョブスケジューラー機能では、GUI画面上でジョブ(個々の作業)のアイコンを並べ、条件分岐などを定義し、処理の流れを線で結ぶだけで、ジョブを組み合わせた一連のシステム管理ジョブフローを定義できる。スケジュール実行のほか、アラートの受信などをトリガーに実行できる。

 ジョブスケジューラー機能で利用する個々のジョブアイコンは、よく利用するジョブについては標準で用意されている。このほか、任意の外部コマンド(スクリプトなど)を用意すれば、ジョブアイコンとして利用することができる。

 今回、ネットワーク機器のコンフィグを集約して一元管理するオプションソフト「NCM(Network Change Management)プラグイン」を使っているユーザー向けに、NCMプラグインの機能の一部をジョブアイコンとして標準で用意した形である(コンフィグを抽出する機能を四つのジョブアイコンで用意した)。

 なお、NCMプラグインはもともと、ネットワーク機器からコンフィグ情報を抽出して保存、作成/編集したコンフィグをネットワーク機器に配信して更新、ネットワーク機器の管理者パスワードを定期的に変更、といった機能を提供する(関連記事:ゾーホー、システム監視ソフトにコンフィグ管理機能を追加するプラグインを出荷)。

 価格(税別)は、最小構成となる監視対象50デバイスの場合、売り切り型の通常ライセンスが40万8000円、年間ライセンスが年額17万円。最大構成となる監視対象1000デバイスの場合、売り切り型の通常ライセンスが255万円、年間ライセンスが年額102万円。監視対象が1000デバイスを超える場合は要問い合わせ。