イージェネラは2013年5月7日、ブレードサーバー向けリソース管理ソフトの現行メジャーバージョン「PAN Manager 7」について、新たに富士通製ブレードサーバー向けの「PAN Manager 7.5」を追加したと発表した。パナソニックインフォメーションシステムズが販売する。富士通向けのPAN Managerは、2010年12月にバージョン6ベースの旧版を出荷して以来のバージョンアップとなり、同メジャーバージョン(バージョン7)の稼働環境としては4社目になる。

 PAN Managerとは、物理サーバーを仮想サーバーのように扱えるようにするサーバーリソース管理ソフトである。物理サーバーと仮想サーバーが混在したサーバー資源を論理的なリソースプールと見なし、このリソースプールから必要に応じてサーバー資源を切り出してアプリケーションに割り当てることができる。仮想サーバーでは当たり前の機能だが、物理サーバーを同様に管理できるソフトは珍しい。

 各社のブレードサーバー向けに提供されており、バージョンアップによって機能を拡張してきている。現行のメジャーバージョン(バージョン7)は、2011年5月に出荷した米Hewlett-Packard(HP)製品向けが第一弾。今回の富士通製品向けにより、米HP、米IBM、NEC、富士通、---の4社の製品でPAN Manager 7が稼働するようになった。

 現行バージョンのPAN Manager 7では、大きく二つの機能が拡張されている(関連記事:イージェネラ、2012年末からリソース管理「PAN」をマルチベンダー環境で利用可能に)。一つは、複数のブレードサーバーきょう体を単一のリソースプールとして扱えるようにする拡張機能「PAN Domain Manager」が利用できることである。これにより、今回の富士通製品向けでは、ブレードサーバー「PRIMERGY BX900」を16きょう体束ねた合計288台(1きょう体当たり18台×16きょう体)のブレードサーバー機を単一のリソースプールとして利用できるようになった。

 PAN Manager 7におけるもう一つの拡張機能は、PAN Manager 7が稼働するプラットフォームであれば複数のベンダーが混在したリソースプールを運用できるようになることである(関連記事:イージェネラ、マルチベンダー対応したリソース管理ソフト「PAN Manager」を販売)。2013年1月に提供を開始した「PAN Manager 7.4」からマルチベンダー環境で利用できるようにしている。