イージェネラは2013年1月7日、マルチベンダー環境で動作するブレードサーバー向けリソース管理ソフトの新版「PAN Manager 7.4」を発表した。同日、第一弾として米ヒューレットパッカード(HP)と米IBMの2社向けのソフトを販売開始、2社の混在環境で使えるようにした。2013年4月には、NECと富士通向けにもソフトを提供する。開発会社は米イージェネラ(Egenera)。

 PAN Managerは、物理サーバーを仮想サーバーのように扱えるようにするサーバーリソース管理ソフトである。物理サーバーと仮想サーバーが混在したサーバー資源を論理的なリソースプールと見なし、ここから必要に応じてサーバー資源を切り出してアプリケーションに割り当てる。仮想サーバーでは当たり前の機能だが、物理サーバーを一緒に管理できるソフトは珍しい。

 PAN Managerは、各社のブレードサーバー向けに提供されている。米イージェネラ向け(イージェネラが販売)、NEC向け(NECが販売)、米デル向けのOEM(デルが「DELL PAN System」として販売)、富士通向け(パナソニック インフォメーションシステムズが販売)、米HP向け(イージェネラが販売)、米IBM向け(イージェネラが販売)---がある。

 今回販売開始したのは、最新版となるバージョン7.4。最新版の最大の特徴は、複数ベンダーのサーバーが混在した環境を単一のリソースプールとして管理できることである(関連記事)。2013年1月に米HPと米IBMの2社、2013年4月にNECと富士通の2社に、それぞれ提供する。これにより、4社が混在した環境を単一のリソースプールとして運用できるようになる。

 PAN Managerは、最大で16台のブレードサーバーきょう体を、単一のリソースプールとして扱える。これにより、例えば、米HPのきょう体10台(サーバー16台×10きょう体=サーバー160台)と、米IBMのきょう体6台(サーバー14台×6きょう体=サーバー84台)で、単一のリソースプールを構成できる。

■変更履歴
第3段落でパナソニック インフォメーションシステムズを旧社名で表記していました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2013/01/08 16:55]