英The Sunday Telegraphは現地時間2012年11月17日、米Yahoo!のMarissa Mayer最高経営責任者(CEO)が検索サービスの提携に関して、米FacebookのSheryl Sandberg最高執行責任者(COO)と協議したと伝えた。

 これまでも両社は、Yahoo!のニュースコンテンツの共有などに関して連携してきたが、新たな提携は検索サービスをベースとするもので、より広範な内容になるという。The Sunday Telegraphは情報筋の話として、これらに関して両社の経営幹部が協議を予定していると伝えている。

 同紙によると、Facebookは自社サービスの検索機能を拡充しようとしている。一方でYahoo!は2009年の米Microsoftとの提携以来、「Bing」を検索エンジンに利用し、検索広告の販売に専念してきた。しかし、Bingは米Googleのサービスのように成功しておらず、Yahoo!の社内ではMicrosoftとの提携を疑問視する声が上がっていたという(関連記事:Yahoo!とMicrosoft,検索/広告事業の提携内容で最終合意)。

 またYahoo!では経営トップの交代が相次いだことで、優秀な人材を確保することが困難な状態にある。Facebookと提携することで、この問題も解決されると同紙は伝えている。

 なおYahoo!のMayer氏、FacebookのSandberg氏はともにGoogle出身。Yahoo!はScott Thompson前CEO時代に特許侵害でFacebookを訴えており、両社は法廷闘争を繰り広げたという経緯がある。だが、元同僚の両氏が双方の幹部に就いたことで両社は以前の友好的な関係に戻ったと言われている(関連記事:Yahoo!とFacebookが和解、ライセンス契約を結びコンテンツ配信で関係強化)。