写真●東京地裁がある裁判所合同庁舎(東京都千代田区)
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 東京地裁は2012年8月31日午後、米アップルが韓国サムスン電子の日本法人に対して特許権侵害を訴えていた裁判で、アップルの損害賠償請求を棄却する判決を言い渡した。該当するサムスン製スマートフォン/タブレット端末8機種の販売差し止めを求める仮処分申し立ても却下した。

 判決を受けて、サムスン電子ジャパンは「判決は当社の主張の正当性を認めたものであって、極めて妥当なものと考えております」とするコメントを出した。

 東京地裁の訴訟では、サムスン製のGalaxyブランドのスマートフォン/タブレット端末8機種が「パソコンとの間で楽曲を同期する方法に係る特許権」を侵害するとして争われている。これに関して、サムスン電子ジャパンのコメントでは「当社は米国アップル社の特許権に抵触するものではなく、全く別の技術であると強く主張しておりました」と説明。主張の正当性が認められたことを強調した。

 アップルとサムスンは各国で訴訟合戦を繰り広げており、8月には米国(関連記事)や韓国で判決が出ている。今回の東京地裁判決は国内で初の司法判断であり、サムスン製端末を販売中であるNTTドコモ幹部が国内での訴訟の行方についてコメントする(関連記事)など、関係者の注目を集めていた。

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