写真1●GTIサミットに登壇したソフトバンクモバイルの松本徹三 取締役 特別顧問
写真1●GTIサミットに登壇したソフトバンクモバイルの松本徹三 取締役 特別顧問
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 TDDの推進団体「Global TD-LTE Initiative」(GTI)は2012年2月27日(現地時間)、スペイン バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2012」の会場内にて「LTE TDD/FDD International Summit」(GTIサミット)を開催した。

 GTIは、ソフトバンクグループや中国移動(チャイナモバイル)、インドのバーティエアテル(Bharti Airtel)、英ボーダフォングループが中心となって昨年設立された団体(関連記事)。設立から1年が経過し、TD-LTEの推進状況などが各事業者から報告された。

 特に会場を沸かせたのは、関連会社のWireless City Planning(WCP)がTD-LTE互換のAXGPサービスを開始したことで、注目を集めているソフトバンクグループ。同社のMVNOとしてソフトバンクモバイルが「Softbank 4G」サービスを2月24日にスタート(関連記事)したことを受けて、GTIサミットに登壇した同社の松本徹三 取締役 特別顧問は(写真1)、「これまで42Mビット/秒のDC-HSDPAサービスを提供してきたが、76Mビット/秒のTD-LTEサービスを開始したことでDC-HSDPAは時代遅れになった。TD-LTEサービスは完璧に動いており、今日の午後でも明日でもよいので、ぜひみなさんに日本に来てほしい」とアピールした。

 中国移動やバーティエアテルからもTD-LTE商用展開のスケージュールがアナウンスされた。中国移動は、現在、中国の6都市にて1000基地局程度のトライアルを実施中。これを2012年末までに2万基地局程度に拡大し、「2013年に商用化を開始したい」(中国移動の李躍 社長 兼 CEO)とした。また香港では2012年中にFDD/TDD共用のLTEネットワークを展開する。バーティエアテルも、3月末にもTD-LTEの商用展開を開始するという。

 各社からはTD-LTEの大規模展開が進むことで、様々なバンド、マルチモードに対応した端末の低価格化への期待が語られた。

「LTE TDD/FDD International Summit」(GTIサミット)