写真1●開発者イベントに登壇したAT&Tモビリティ&コンシューママーケット部門のラルフ・デ・ラ・ベガCEO
写真1●開発者イベントに登壇したAT&Tモビリティ&コンシューママーケット部門のラルフ・デ・ラ・ベガCEO
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写真2●Application Resource Optimizerによる可視化のイメージ
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 2012年1月9日(米国現地時間)に行われた米AT&Tの開発者イベント「AT&T Developer Summit」では、端末の発表のほかにも多くの開発者向け施策が披露された(写真1、関連記事:AT&T、LTE対応Android機「Xperia ion」やWindows Phoneを発表)。

 午前中に行われた共通講演では、同社モバイル部門のトップや社外ゲストが次々に登壇。APIや高速ネットワークの展開、アプリ管理ツールの提供などについて2012年の取り組みを紹介していった。

 APIについては、利用できるAPIを拡張し、決済や映像配信、健康情報を利用できる共通サーバー環境「AT&T API Platform」を用意する。さらに、「複数のプラットフォーム(OS)による、開発のフラグメンテーション(分裂)問題の解決になる」という理由から、HTML5に注力する姿勢も強調した。AT&T API Platformを利用するには99ドルの登録料がかかるが、2012年についてはすべてのAPIを無制限に使えるとした。

 アプリ管理ツールは、同社の研究所が作成したもので「Application Resource Optimizer」(ARO)と呼ぶ。アプリケーションによる無線ネットワークの利用状況を可視化することで、アプリの応答速度を向上させるほか、端末のバッテリー消費やネットワークへの必要以上の負荷を抑えようという狙いがある(写真2)。

 共通講演の最後には、前日に行われたハッカソンの優秀作品が紹介された(関連記事:AT&Tが“ハッカソン”を開催、18チームが健康アプリの開発を競う)。スポーツによるけがの情報を共有する「Action X ray App」や睡眠状況をレポートする「Sleepbot」、子供向けの健康情報共有サービス「HOPI CHEST」の開発者がそれぞれ特徴をプレゼンし、来場者のオンライン投票によって、Action X ray Appが最優秀賞を獲得した。