2012年1月8日(現地時間)、米AT&Tによる開発者イベントがラスベガスで始まった。同社の開発者イベントは、主にモバイルアプリの開発者を対象にしたもので、ここ数年、デジタル機器の総合イベント「International CES」の開幕を間近に控えたこの時期に行われている。

写真1●ハッカソンの会場は、ホテルの会議室を利用する
写真1●ハッカソンの会場は、ホテルの会議室を利用する
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 これまでは、基調講演と技術セッションで構成される1日のイベントだったが、今回初めて“ハッカソン”を開催(写真1)、会期は2日間となった。ハッカソンは「ハック」と「マラソン」を合成した造語で、複数の開発者がグループを結成し、1日がかりでプログラムを作り上げるイベントを指す。優秀作品を作ったチームが表彰されるのが通例だ。

 今回のハッカソンでは、最初に協賛企業の簡単なプレゼンテーションが行われた後、18チームが結成された。AT&Tが主催ということで、サードパーティのサービスが個人の健康情報を利用できるようにするクラウドサービス「mHealth API」を利用することが前提条件となる。

写真2●開発の後に行われたピッチ大会
写真2●開発の後に行われたピッチ大会
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 午前10時に集まった参加者は、昼食を挟んでアイデアを固め、午後いっぱいをかけてアプリを開発。午後7時からのピッチ(短時間のプレゼン)大会に臨んだ(写真2)。3分間という限られた時間で、アプリの特徴やビジネスモデル、実際の動作デモをすべて盛り込む必要があり、ほとんどの発表者が時間繰りに苦労していた。

 その後、審査員による審議を経て、スポーツによる怪我の情報を共有する「Action X ray App」や睡眠状況をレポートする「Sleepbot」、子供向けの健康情報共有サービス「HOPI CHEST」など6作品が選ばれた。