米Mozilla Foundationは米国時間2010年7月6日、オープンソースWebブラウザーの次期版「Firefox 4」のベータ1版を公開した。WebサイトでWindows(7/Vista/Server 2003/XP/2000)版、Mac OS X(バージョン10.4以上)版、Linux版を無償ダウンロード提供している。対応言語は日本語、英語、中国語など74カ国語。

 レンダリングエンジンは「Gecko 2.0」。Mozillaは、Firefox 4で採用/改良する機能を早い段階で紹介するためのバージョンと位置付けている。アドオンやテーマ、プラグインの管理を容易にするためのアドオンマネージャーを搭載したほか、プライバシー機能、クラッシュ防止機能、処理性能を強化したという。HTML5やWeb向け通信プロトコル「WebSockets」、データベース機能「IndexedDB」などの新技術にも対応した。

 米Googleが提唱しているWebメディア用フォーマット「WebM」に対応し、ビデオ共有サイト「YouTube」の高精細(HD)HTML5ビデオを再生できる。ビデオ再生時にハードウエアアクセラレーターの利用も可能(関連記事:Mozilla、次期レンダリングエンジン「Gecko 1.9.3」を開発者向けプレビュー)。

 Windows版はタブを画面上部に移動して操作性などの向上を図った。さらにWindows 7/Vistaの場合はメニューバーの代わりにFirefoxボタンだけを表示し、各種機能を見つけやすくした。同様の変更はMac OS X/Linux版にも施す予定。

 Mozillaは今後、2~3週間に1回のペースで新たなベータ版をリリースし、ユーザーや開発者からのフィードバックを集める考え。5月に公表した開発スケジュールによると、8月にAPIを確定させ、9月にメッセージやユーザーインタフェース(UI)を決定し、10月にリリース候補(RC)版、11月末までに正式版を公開する計画(関連記事:Mozilla、「Firefox 4」の開発計画を公表、目標は高速化とHTML5への対応)。

[Mozilla公式ブログへの投稿記事]
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