米Microsoftは現地時間2010年5月12日、世界各地でオフィスアプリケーション「Office 2010」などの企業向け販売を開始した。当初の対応言語は14カ国語で、数カ月かけて94カ国語まで増やす。一般向けの発売は6月を予定している(関連記事:「Office 2010」発売は企業向けが5月12日、6月発売の一般向けには無償アップグレードも )。

 Microsoftは同日、Office2010のモバイル機器用である「Office Mobile 2010」の提供も始めた。Office Mobileの既存ユーザーは、モバイルアプリケーション配布/販売サイト「Windows Phone Marketplace」から「Windows Mobile 6.5」搭載端末向けのソフトを無償ダウンロードできる。

 今回、企業向けに発売されたのは、Office2010のほかに、ポータルサーバー「SharePoint 2010」と、グラフィックスアプリケーション「Visio 2010」、プロジェクト管理ソフトウエア「Project 2010」の計4製品。

 Office 2010は、企業向けWeb対応版オフィススイート「Office Web Apps(OWA)」やOffice Mobile 2010と連携できる。Microsoftによれば、パソコンだけでなく、携帯電話機/スマートフォンやWebブラウザーといった異なる環境からも共通の操作方法で作業できるという(関連記事:Office 2010のWeb版は「期待はずれ」)。

 またSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)用フィードを利用するための新機能「Outlook Social Connector」を使えば、Outlookから各種SNSの情報に直接アクセスできる(関連記事:Microsoft,「Silverlight 4」「Office 2010」などのベータ版を公開)。

 Microsoftは米Forrester Consultingの調査結果を引用し、Office 2010の導入コストは7.4カ月で回収でき、ROI(投資対効果)は301%に達すると説明する。3年間で平均1300万ドルのコスト削減効果が得られるとしている。

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