米Microsoftは米国時間2009年11月18日,リッチ・コンテンツ再生技術の次版「Silverlight 4」および次期オフィス・アプリケーション「Office 2010」のベータ版を公開したと発表した。次期Webブラウザ「Internet Explorer 9(IE9)」の概要も明らかにした。各ベータ版は同社のWebサイト(Silverlight 4Office 2010)からダウンロードできる。

 Silverlightは,メディア再生/リッチ・インタラクティブ・アプリケーション(RIA)実行技術。次版ではWebブラウザ外での実行機能を強化し,デスクトップ上でコンテンツを利用する場合にもコード/ランタイムを追加しなくて済むようにする。次期アプリケーション開発プラットフォーム「Visual Studio 2010」に対応させ,Office製品や「SharePoint Server」との連携,印刷/ネットワークといった機能の改善を図る。さらに,Webカメラ/マイクロフォンを利用可能とし,マルチキャスト対応で大規模なコンテンツ配信を行えるようにする。

 MicrosoftはOffice 2010のほか,企業向けポータル・サーバー「SharePoint Server 2010」,グラフィックス・アプリケーション「Visio 2010」,プロジェクト管理ソフトウエア「Project 2010」,モバイル機器向けOffice「Office Mobile 2010」,企業向けWeb対応版オフィス・スイート「Office Web Apps(OWA)」もベータ版をリリースした。また「Outlook」でソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)用フィードを利用するための新機能「Outlook Social Connector」を提供するとして,各種SNS向けコネクタの開発に必要なソフトウエア開発キット(SDK)「Outlook Social Connector SDK」の提供を開始した。なお,米LinkedInがビジネス特化型SNS「LinkedIn」用のコネクタを2010年初めにリリースする計画。

 IE9について,Microsoftはパフォーマンスの向上と各種標準技術との互換性確保に焦点を当てて開発を進めるとしている(関連記事)。

[発表資料(その1)]
[発表資料(その2)]