Linuxの保護を目的とする特許管理会社,米Open Invention Network(OIN)は米国時間2009年9月8日,米MicrosoftのLinux関連特許22件を買い取ったと発表した。Linuxコミュニティ外への特許流出防止が狙い。買収金額などの詳しい取得条件は明らかにしていない。

 これらの特許は,特許共有による自由な製品開発を目指す組織Allied Security Trust(AST)がMicrosoftから取得していたもの。OINは,特許の権利がLinux陣営への攻撃などに使われないようにするため,ASTから引き継いだ。

 OINは,Linuxに関する特許を購入/管理し,LinuxやLinux関連アプリケーションに対して特許を行使しないことに同意した組織や個人に特許使用権を無償提供する組織。Linuxの利用推進と保護を目的として掲げ,2005年に発足した。米IBM,NEC,米Novell,オランダRoyal Philips Electronics,米Red Hat,ソニーが出資している(Linux特許をロイヤルティ・フリーで提供する管理会社「OIN」が発足,米IBM/ソニーなどが支援NEC,Linux関連特許を無償提供する特許管理会社「OIN」に出資へ)。米GoogleもOINと特許ライセンス契約を結んでいる(関連記事:Google,Linux関連特許を無償提供する特許管理会社「OIN」に参加)。

 ASTは,米国に拠点を置く特許信託組合。北米/欧州/アジアの企業15社が参加しているという。

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