米連邦通信委員会(FCC)は,アナログ放送完全終了を7日後に控えた米国時間2009年6月5日から連日,Webサイト上で移行までの残り日数を告知している。米国では,6月12日にアナログ放送は完全に打ち切られ,デジタル放送に切り替わる。

 米大統領官邸は6月4日に「アナログ停派期日の再延長はない」と明言し,デジタル放送受信の準備が整っていない家庭は早急に対応するよう呼びかけた(大統領官邸のプレス・リリース)。デジタル放送に完全移行する期日は,当初2月17日に設定されていたが,これを延期する法案が2月初めに可決されたために,6月12日になったという経緯がある(関連記事:米国議会がアナログ放送終了の延期法案を承認,デジタル完全移行は6月に)。

 デジタル放送を受信するには,デジタル放送に対応したテレビなどを購入するか,衛星放送やケーブルTVなどのサービスと契約する方法などがある。従来のアナログ対応テレビを使い続ける場合は,デジタル-アナログ変換装置(コンバータ)を取り付ける必要がある。

 米政府は,コンバータ1台の購入につき40ドルを援助するクーポンを支給するなど,デジタル放送への移行促進に取り組んできた(関連記事:米国,地デジ移行支援のクーポン配布,予算追加で不足分を発行へ)。

 またFCCは,テレビ局がデジタル放送に移行した際,これまでの加入者の2%以上が放送を視聴できなくなる場合には,毎日1回以上,視聴者に対してアナログ放送終了の告知を行うようテレビ局に要請している。

[発表資料1(PDF文書)]
[発表資料2(PDF文書)]
[発表資料3(PDF文書)]
[発表資料4(PDF文書)]