ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の米Friendsterは,米Googleが推進するSNS向けアプリケーション(ソーシャル・アプリケーション)開発のためのAPI群「OpenSocial」を導入したことを米国時間2008年8月18日に発表した。これにより開発者は,OpenSocialベースのアプリケーションをFriendster向けに提供できる。

 OpenSocialは,複数のWebサイト間で連携可能なアプリケーションの実現に必要な共通APIセットを定義する。開発作業はオープンソース・コミュニティの協力のもと進めており,活動に参加したメンバー企業もさまざまな新機能を提供する。すべての仕様は第三者との共有を重視したCreative Commonsライセンスに基づいて公開する(関連記事:オープン化が普及の鍵――グーグルが「OpenSocial」の優位性を主張)。

 Friendsterが対応したOpenSocialの仕様はバージョン0.7。新バージョン0.8のAPIを含め,今後数カ月にわたってサポートを拡大する予定。

 Friendsterは2007年12月に開発者向けプラットフォーム「Friendster Developer Platform」を公開しており(関連記事:SNSのFriendster,開発者向けプログラムとアプリケーション・ディレクトリを発表),OpenSocial対応は同プラットフォーム拡充の一環としている。

 Friendsterによると,現在ユーザーは世界で7500万人にのぼり,アジアでは5500万人が登録している。Friendster Developer Platformには数千人の開発者が参加し,450以上のアプリケーションがFriendster内で使われているという。開発者はアプリケーションによる収益の一部をFriendsterに支払う必要はない。

 なお,Friendsterのほかに,米Yahoo!や「MySpace.com」を運営する米Fox Interactive MediaなどもOpenSocial支持を表明している(関連記事:Yahoo!がSNS向けAPI群「OpenSocial」を支持,Google,MySpace.comと非営利団体設立へ)。

[発表資料]