米Yahoo!は米国時間2008年3月25日,米Googleが推進するソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)向けアプリケーション(ソーシャル・アプリケーション)などを開発するためのAPI群「OpenSocial」の支持を表明した。また同日,Google,Yahoo!,SNS「MySpace.com」を運営する米Fox Interactive Mediaの3社は,OpenSocialの普及と中立性確保を目指す非営利団体「OpenSocial Foundation」の設立に関して合意に達したことを発表した。

 OpenSocialは,複数のWebサイト間で連携可能なアプリケーションの実現に必要な共通APIセットを定義する。開発作業はオープンソース・コミュニティの協力のもと進めており,活動に参加したメンバー企業もさまざまな新機能を提供する。すべての仕様は第三者との共有を重視したCreative Commonsライセンスに基づいて公開する(関連記事:オープン化が普及の鍵――グーグルが「OpenSocial」の優位性を主張)。

 OpenSocial Foundationでは,OpenSocial関連の技術,文書,知的財産権などに関する透明性を確保しながら,ガイドラインを提供する。開発コミュニティのポータル・サイトとして,最新の仕様や各種リソースなども用意する。同団体の設立手続きは,7月1日までに完了する見通し。

 Google製品管理ディレクタのJoe Kraus氏は,「当社は最初から,コミュニティが中心となって開発する仕様として,OpenSocialを推進してきた。非営利の管理団体の新設することで,OpenSocialが永続的にオープンかつフリーであるという安心感を開発者にもたらすことができるはず」と述べている。

 ちなみにGoogleはすでに,米Engage.com,米Friendster,米hi5,オランダのHyves,米imeem,米Ning,米Oracle,米Plaxo,米Salesforce.com,米Six Apart,中国のTianji,フランスのViadeo,ドイツのXINGといった企業から,OpenSocialへの支持を取り付けている(関連記事:GoogleとMySpaceがSNS向けアプリ開発で協力,FriendsterやSix Apartも参加)。

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