写真1●台湾Amigo TechnologyのPLCモデム+無線LANルーター「P126TG」。PLCはHomePlug 1.0 Turboに準拠
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 台湾・台北市で開催中の「COMPUTEX TAIPEI 2007」では,高速電力線通信(PLC)関連製品が数多く展示されている(関連記事)。中でも,台湾Amigo Technology,台湾BaudTec,台湾XAVi Technology,台湾AboComのOEM(相手先ブランドによる生産)メーカー4社は,PLCと無線LANを組み合わせた製品を出展中。既にPLCと無線LANを組み合わせた製品は登場しているが(関連記事),多くのOEMメーカーが参入することで,今後,同種の製品の広がりが予想される。

 Amigoは,最大伝送速度が最大85Mビット/秒の「HomePlug 1.0 Turbo」規格に準拠したPLC無線LANルーター「P126TG」を展示している(写真1)。LAN側インタフェースとしてPLCとIEEE 802.11b/g規格の無線LANに対応。出荷は2007年後半を予定している。

 (1)IEEE 802.11b/g対応無線LANルーター,(2)欧州などで普及しているADSL高速規格「ADSL2+」に対応したADSLモデム,(3)PLCモデムの三つを組み合わせた製品「TW263HR4」(写真2写真3)を展示・デモしていたのがBaudTec。PLCの最大伝送速度は最大85Mビット/秒で,AmigoのP126TGと同様,HomePlug 1.0 Turboに準拠する。「実際のスループットはUDPで30Mビット/秒程度」(説明員)。ただし「ADSL2+が使える地域が販売対象となるため,日本での発売は考えていない」(説明員)という。出荷は9月を予定している。


写真2●無線LANルーター,ADSL2+モデム,PLCモデムを組み合わせた台湾BaudTecの「TW263HR4」。PLCはHomePlug 1.0 Turboに準拠
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写真3●「TW263HR4」の背面。実際に稼動デモを実施しており,PLCの実効速度は30Mビット/秒程度(UDP)だという
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 XAViはIEEE 802.11b/g対応無線LANアクセス・ポイントとPLCモデムを組み合わせた製品「XP302G」(写真4)を展示していた。同社の製品は上記2製品とは異なり,HomePlugではなくスペインのDS2が開発した「UPA」仕様に準拠する。PLCの伝送速度は最大200Mビット/秒をうたう。出荷は7月~8月の予定。説明員によると日本メーカーの関心も高いという。

 また台湾AboComは,既に出荷中の「PLAP85」を展示(写真5)。同製品は,HomePlug 1.0 Turboに準拠したPLCモデムとIEEE 802.11b/g対応無線LAN APを組み合わせたものである。


写真4●台湾XAVi TechnologyのPLCモデム+無線LANアクセス・ポイント「XP302G」。PLCはスペインのDS2が開発した「UPA」仕様に準拠
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写真5●HomePlug 1.0 Turbo準拠のPLCモデムとIEEE 802.11b/g対応無線LAN APを組み合わせた「PLAP85」。台湾AboComが展示
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