米Dellは,米Microsoftから「SUSE Linux Enterprise Server」のサーティフィケイトを購入するほか,Linux顧客の獲得を図る。米Microsoftと米Novellが米国時間の5月6日に明らかにした。ただし,契約金額などの詳細については公表していない。

 DellのSUSE Linuxに対する取り組みは,MicrosoftとNovellが結んだLinux/Windows間相互接続や特許相互開放などの提携にかかわる。

 MicrosoftとNovellは2006年11月2日,LinuxとWindows仮想化や運用管理,オフィス文書などの分野で相互接続性確保を目指す協業体制を発表した。さらに,互いの顧客に対しそれぞれの特許の使用を許諾し,MicrosoftはSUSE Linuxのユーザーに加え,非営利的なオープンソース開発者や,OpenSUSE.orgへの貢献者に対しても,特許権を行使しないとしている。これらの提携は,少なくとも2012年まで継続する(関連記事)。

 この協業契約にともない,Microsoftは「SUSE Linux Enterprise」サブスクリプション・クーポンをNovellから購入し,その代金としてNovellに2億4000万ドルを一括して支払う。 Microsoftは同クーポンを,SUSE Linux上で仮想化したWindowsや,Windows上で仮想化したSUSE Linuxを利用する顧客に配布または再販する(関連記事)。

 今後Dellは,SUSE Linux Enterprise ServerのサーティフィケイトをMicrosoftから購入する。さらにDell以外のLinuxユーザーを対象とし,SUSE Linux Enterprise Serverへの移行を進めるためのサービスとマーケティング・プログラムを設ける。

[発表資料へ]

■変更履歴
公開当初の記事中で「顧客のLinux移行を推進する」「Linuxを利用していない顧客を対象とし,SUSE Linux Enterprise Serverへの移行を進める」という表現がありましたが,それぞれ「Linux顧客の獲得を図る」「Dell以外のLinuxユーザーを対象とし,SUSE Linux Enterprise Serverへの移行を進める」の誤りです。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2007/05/09 09:10]