米Dellは米国時間1月31日,CEO(最高経営責任者)のKevin Rollins氏が退任し,同社設立者のMichael Dell氏がCEOに即時就任することを明らかにした。Dell氏は引き続き会長職を兼任する。

 同社主宰取締役のSamuel A. Nunn氏は,「Dell氏の洞察力と指導力が,技術業界における当社の長期的リーダーシップを築く上で,非常に重要だということを取締役会は確信している。直販モデルを生み出し,当社を23年にわたって作り上げてきた同氏以外に最適な人物はいない」と述べた。

 Dell氏は1984年の設立以来会長兼CEOを務めていたが,2004年7月にCEO職をRollins氏に引き継いでいた(関連記事)。

 しかし,同社は世界パソコン市場で米Hewlett-Packardにシェアを奪われるなど苦戦を強いられている(関連記事)。また,過去の会計上の記録に問題があるとして米証券取引委員会(SEC)の調査を受け,四半期報告書(Form 10-Q)の提出が遅れたため米Nasdaq Stock Market(NASDAQ)から上場廃止勧告の通知を受けていた(関連記事)。

 なおRollins氏はすでに取締役も辞任している。同社は「あくまで『辞任』であり『放逐』ではない」(広報担当のDwayne Cox氏)と説明している(米メディア)。

[発表資料へ]