米Dellは米国時間12月15日に米Nasdaq Stock Market(NASDAQ)から上場廃止勧告の通知を受け取った。同社が同日明らかにした。同社の2007会計年度第3四半期(2006年8~10月期)の四半期報告書(Form 10-Q)を期限内に提出できず,NASDAQの市場規約第4310条(c)(14)に違反したためである。

 同社は2007会計年度第2四半期(2006年5~7月期)の四半期報告書も期限までに提出できず,同様の通知を9月15日に受けている。11月2日に行われた公聴会で,同社は規約準拠に向けた対策を提示し,上場継続を要求。NASDAQ上場資格審査委員会は判断を保留している。

 Dellでは過去の会計上の記録に問題があることが判明し,米証券取引委員会(SEC)による非公式の調査を受けたほか,独自の内部調査も進行中だ。米ニューヨーク南部地区連邦地方検事も,同社に召喚状を送っている。同社は第3四半期のForm 10-Q提出遅延について,「調査の過程で複数の疑問点が浮上したため」と説明している。

 なお,Dellは2007年度第3四半期決算の速報値を11月21日に発表しているが,「(調査のため)修正,調整,変更が生じる可能性がある」としている。

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