システム障害について神妙に説明する孫正義・代表執行役社長兼CEO
システム障害について神妙に説明する孫正義・代表執行役社長兼CEO
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 ソフトバンクモバイルは10月30日,モバイル番号ポータビリティ(MNP)開始後初の週末となる28日,29日のシステム障害(関連記事)について説明会を開催。ユーザーとNTTドコモおよびKDDIに対して孫正義・代表執行役社長兼CEOと阿多親市・専務執行役情報システム・CS統括本部長兼カスタマーサービス本部長が謝罪した。

 孫社長は冒頭で状況を説明(写真1)。「26日から私どもの商品の本格的な発売になった。MNPの受付業務に殺到したため,受付業務のシステムに障害をきたした。その結果,私どものお客様だけでなく,ドコモさん,auさんのお客様にもご迷惑をおかけした。その点についてお詫びを申し上げる」と頭を下げた。

 MNPのシステムを停止した原因について,まず10月28日は,(1)ソフトバンクモバイルへの新規契約,料金プラン変更,新料金プランの申し込みが集中した,(2)MNPの他社への転出で複雑な解約処理が必要な申し込みを多数受けたこと,によって,登録システムの処理能力を大幅に上回ったことで輻輳(ふくそう)が発生。登録システムの負荷が一時的に高まったとしている。それに続く10月29日は前日のシステム停止を受けて,申し込み処理が早朝から多量に発生,MNPに関する処理に遅延が発生し,MNPに関する受付業務を停止した。

 対策として,30日から11~13時ならびに17~19時は,MNPの処理を優先。同社の業務センターでの受付は,ポートアウト(ソフトバンクモバイルから他社への移行)は21時20分まで,ポートイン(他社からソフトバンクモバイルへの転入)は19時まで受け付けるとし,MNP以外の処理は20時までとした。

 また11月1日から5日はMNPと新規顧客のみの受付とする。ただし,解約,故障,修理受付は受け付けるが「機種変更や契約の種類変更は11月1日から5日は制限する」(孫社長)。

 11月1日から5日に機種変更を予定しているユーザーに対しては,「お待たせすることになるので,11月中に機種変更するユーザーには500円分のポイントをお詫びのしるしとして進呈したい」(孫社長)とした。

→【続報記事】「ソフトバンクのシステム障害,MNPの転出処理が原因」