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Pentiumシリーズが終幕,インテルのパソコン向けプロセサはすべて「Core」に移行

2006/07/27
高下 義弘=ITpro
写真1:新プロセサ「Core 2 Duo」のデスクトップ版
写真1:新プロセサ「Core 2 Duo」のデスクトップ版
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写真2:Core 2シリーズを発表するインテルの吉田和正共同社長
写真2:Core 2シリーズを発表するインテルの吉田和正共同社長
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写真3:デスクトップ向け旧プロセサ「Pentium D 960」(3.6GHzで動作)と「Core 2 Duo E6700」(2.66GHzで動作)を使った,画像のレンダリング処理の比較デモ。Core 2 Duo搭載パソコンは30.9秒で終了(右)。Pentium D搭載パソコンは45.1秒かかった(左)
写真3:デスクトップ向け旧プロセサ「Pentium D 960」(3.6GHzで動作)と「Core 2 Duo E6700」(2.66GHzで動作)を使った,画像のレンダリング処理の比較デモ。Core 2 Duo搭載パソコンは30.9秒で終了(右)。Pentium D搭載パソコンは45.1秒かかった(左)
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写真4:写真3における,レンダリング処理中のパソコンの消費電力。Core2 Duo搭載パソコンは約140W,Pentium D搭載パソコンは約190Wだった
写真4:写真3における,レンダリング処理中のパソコンの消費電力。Core2 Duo搭載パソコンは約140W,Pentium D搭載パソコンは約190Wだった
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写真5:インテルのパソコン向けマイクロアーキテクチャの変遷
写真5:インテルのパソコン向けマイクロアーキテクチャの変遷
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 インテルは7月27日,パソコン向けデュアルコア・プロセサ「Core 2 Duo」と「Core 2 Extreme」を正式発表した。特徴は,処理性能と消費電力のバランスを追及した新設計。これにより,「消費電力を押さえつつ,処理性能を向上させることに成功した」(インテルの吉田和正共同社長)。

 「Core 2 Duo」は,デスクトップ・パソコン向けの製品4種類と,ノート・パソコン向けの製品5種類で構成する。デスクトップ向け製品で最速の「E6700」は2.66GHzで動作する。ノート向け製品で最速の「T7600」の動作周波数は2.33GHz。

 一方の「Core 2 Extreme」はデスクトップのハイエンド機を想定した製品。こちらは1種類のみで,型番は「X6800」となる。動作周波数は2.93GHzである(ラインナップについては,インテルのプレスリリースを参照)。

 インテルによると,Core 2 Duoのデスクトップ向け製品は,従来製品に比べて,最大4割処理性能を向上しつつ,消費電力を約4割削減したという。インテルは記者発表会にて,従来製品である「Pentium D 960」(3.6GHzで動作)と,Core 2 Duo E6700(2.66GHzで操作)を比較したベンチマーク・テストを公開(写真3写真4)。Pentium Dに比べて,Core 2 Duoは処理性能が高く,消費電力が低いことを示した(処理性能の向上についてはこちらの記事も参照)。

新しい設計で消費電力の問題を解決

 ベンチマーク・テストで比較に使ったPentium Dも,Core 2 Duoと同じく,計算処理の中枢である「コア」を2つ搭載したデュアルコア・プロセサである。その“能力”の違いは,プロセサの設計思想にある。

 Core 2 DuoとExtremeは,プロセサの設計規範(マイクロアーキテクチャ)に新しい「Coreマイクロアーキテクチャ」を採り入れた。Coreマイクロアーキテクチャはデスクトップ向けとノート向けプロセサの“良いところ取り”の特徴を持っており,処理性能と消費電力のバランスを念頭に置き開発したものだ(Coreマイクロアーキテクチャの解説を載せた記事)。

 今回,デスクトップ向けとノート向けとで同じCoreマイクロアーキテクチャを採用する。近年インテルはデスクトップ向けとノート向けとで,別のマイクロアーキテクチャを採用していた(写真5)。

 従来のノート向けマイクロアーキテクチャは,消費電力の低減を目指した「Banias」。デスクトップ向けマイクロアーキテクチャは動作周波数を高めて処理性能を追及する設計で「NetBurst」と呼んでいた。インテルは特にNetBurstについて,動作周波数の向上につれて大きくなる消費電力の問題に頭を悩ませていた(マイクロアーキテクチャの過去の経緯について解説した記事)

 サーバー向けプロセサはすでにCoreマイクロアーキテクチャに移行済み。6月末に発表した「デュアルコア Xeon 5100番台(開発コード名はWoodcrest)」で,Coreマイクロアーキテクチャを採用した(Woodcrestの記事)。今回のCore 2 DuoおよびExtremeの投入をもって,サーバーからノートに至るプロセサがすべて,Coreマイクロアーキテクチャに移行したことになる(ハイエンド・サーバー向けのItaniumシリーズは除く)。

 デスクトップ向けパソコンは「家電志向」を強めており,意匠や静粛性を追及するうえで,発熱を押さえたプロセサのニーズがいっそう高まっている。そしてノート向けプロセサとサーバー向けプロセサも,処理性能と消費電力のバランスに対する要望が強い。プロセサの開発コストの削減といった経営的な要素も踏まえて考えると,Coreマイクロアーキテクチャへの統一は必然的な結果と言える。

 Core 2 Duo/Extremeのトランジスタ数や製造プロセス・ルールは,デュアルコア Xeon 5100番台と同じ。トランジスタ数は約2億9100万個,製造プロセス・ルールは65mnである。1993年に発表した初代Pentiumのトランジスタ数は約310万個だった。この13年間で,トランジスタ数は100倍近く増加したことになる。

 パソコン向けプロセサを象徴する名称だったPentiumのワードは,同社の製品から消え去った。インテルは名称の変更について,「プロセサは従来の性能至上主義から,性能と消費電力をバランスさせる考え方へとパラダイムが移った。製品名にも,そうした新しい考え方を反映させた」(阿部剛士マーケティング本部長)と説明する。

 なお,ライバルである米AMDとの性能比較について同社は,「Core 2 DuoとExtremeには十分な競争力がある」(吉田社長)という言及にとどめ,具体的な比較には踏み込まなかった。吉田社長は「家庭向けパソコンについては特に,潜在的なニーズを喚起して市場を広げることが重要。その意味で,競合他社との比較よりは,(家庭用パソコンのプラットフォームである)Viivなども含めて,まずベネフィット(利点)を強調したい」とコメントした(Viivの関連記事)。

 インテルの発表と同日,デルがCore 2 Duo搭載パソコンの販売を開始した。各パソコン・メーカーからは8月から9月にかけて搭載機が出荷される予定である。インテルは従来,デスクトップ向けCore 2 Duo/Extremeの開発コード名として「Conroe」,ノート・パソコン向けCore 2 Duoの開発コード名として「Merom」を付けて呼んでいた。

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