Core 2 Duoを左手に持って発表するインテルの吉田和正共同社長
Core 2 Duoを左手に持って発表するインテルの吉田和正共同社長
[画像のクリックで拡大表示]
パソコンでの作業内容の変化によって、CPUの性能向上も必要になるとした
パソコンでの作業内容の変化によって、CPUの性能向上も必要になるとした
[画像のクリックで拡大表示]
i486からのマイクロアーキテクチャーの変遷を紹介した
i486からのマイクロアーキテクチャーの変遷を紹介した
[画像のクリックで拡大表示]
ベンチマークテスト中の消費電力はPentium D(左)が189W、Core 2 Duo(右)が140Wを示していた
ベンチマークテスト中の消費電力はPentium D(左)が189W、Core 2 Duo(右)が140Wを示していた
[画像のクリックで拡大表示]

 インテルは2006年7月27日、新CPU「Core 2 Duo」の発表会を都内で開催。そこでインテルの吉田和正共同社長は、最初にパソコンで行う作業が次第に高度化してきた点を挙げ、「今まで以上にCPUに高い能力が必要とされることは間違いない」と力説した。また1999年の社内資料を公開して、インテルがその当時からCPUには性能だけでなく電力効率の向上が必要だと考えており、今回登場したCore 2 Duoが性能と電力効率を両立させたCPUであるとアピールした。

 阿部剛士マーケティング本部長は、インテルのCPUが採用していたマイクロアーキテクチャーの歴史を振り返り、初代Pentiumのトランジスター数が310万個だったのに対して、Core 2 Duoでは2億9100万個となったことや搭載された技術を解説。さらにPentium D 960とCore 2 Duo E6700を比較したベンチマークテスト(「CINEBENCH 2003」を使ったレンダリングで比較)を紹介し、性能が向上する一方で消費電力が約50W削減できていることを示した。

 次にゲストとしてスクウェア・エニックスの和田洋一社長が登場。パズルやカジュアルといったライト感覚のゲームが増えているが、表示速度や動きを追求する方向とは相反しないと主張。より快適にゲームを楽しむにはCPUを含めたマシン性能が欠かせないと述べ、「フロントミッション オンライン」のベンチマークではPentium D 940からCore 2 Extreme X6800に替えることで36%性能が向上したことを明らかにした。

 東芝の能仲久嗣執行役上席常務は「コンシューマー市場ではAV機能との融合で、より高い性能が要求される。HD DVDやブロードバンド、地上デジタル放送など大容量のムービーを楽しむためにも高速なCPUが必要だ」と声援を送った。ビジネスに欠かせないセキュリティ面も指摘。パソコン作業の快適さを損なわずに高度なセキュリティを維持するには高速なCPUが必要と述べ、コンシューマー向けのQosmioと企業向けのSateliteでCore 2 Duoを採用した製品を投入する計画があることを示した。

CINEBENCH 2003を使ってPentium D(左)とCore 2 Duo(右)を比較したテスト。明らかに右の方が画像のレンダリングが速いことが分かる。