Linux推進団体OSDLは6月5日(現地時間),Debian GNU/Linuxを通信事業者向け仕様Carrior Grade Linux(CGL)準拠として登録したと発表した。

 Debian GNU/Linuxはボランティアにより開発されているLinuxディストリビューション。今回Debian GNU/Linux 3.1(sarge)がCGL2.0.2の準拠として登録された。ただし,CGLへの登録に際してはすべての要求仕様を満たしている必要はない。一部の仕様を満たしているだけでも登録できる。Debianを含む登録ディストリビューションの対応状況は,OSDLのサイトで公開されている。

 OSDLでは「今回のDebianのCGL実装は,CGLに完全準拠し通信業界向けにカスタマイズされたtelco-Debianディストリビューションへの最初のステップ」であるとしている。

 CGL準拠に関しては米Hewlett-Packardが協力した。HPはDebianをベースにしたLinuxマシンを通信事業者に納入した実績がある(関連記事)。

 またOSDLによれば,無線インフラでは,最近Carrior Grade Linuxワーキング・グループのメンバーがかかわった商談の90%以上で通信事業者はLinuxを要件としているなど,通信事業者向けのLinux需要は拡大しているという(関連記事)。