NTTPCコミュニケーションズ(以下,NTTPC)は9月21日,同社のインターネット接続サービス「InfoSphere」などにおいて,迷惑メール対策を強化すること発表した。10月1日から「ポート25ブロッキング(Outbound Port25 Blocking)」を順次実施して,携帯電話(NTTドコモ,au,ツーカーグループ,ボーダフォン)ユーザーへ直接メールを送れないようにする。また,ポート25ブロッキングを実施している他のISPから同社のメール・サーバーを利用できるように「Message Submission」にも対応する。
携帯電話ユーザーへのメールを対象としたポート25ブロッキングは,ぷららネットワークスやパナソニック ネットワークサービシズなどが既に実施している(関連記事1,関連記事2)。ポート25ブロッキングにより,ユーザーが運用するメール・サーバーやボットネットなどから直接送信される迷惑メールを遮断する。なお,NTTPCのメール・サーバーを経由させれば,従来どおり,携帯電話ユーザーへメールを送信できる。このため一般のユーザーは,今回のポート25ブロッキングの影響を受けない。
NTTPCでは,同社のネットワークから送信される迷惑メールのうち,およそ7割が携帯電話ユーザーへの迷惑メールだという。そこで今回は,携帯電話ユーザー(携帯電話事業者のメール・サーバー)へのメールをブロック対象とする。ただし将来的には,すべてのメールに対してポート25ブロッキングを導入する予定だという。導入時期については,同社が参加する迷惑メール対策のワーキング・グループ「JEAG(apan E-mail Anti-Abuse Group)」での議論などを参考に決定する。
また,同社のメール・ホスティング・サービス「Mail Luck!」およびInfoSphereにおいて,Message Submissionを2005年11月から順次利用できるようにする。ポート25ブロッキングを導入している他のISPから,同社のメール・サーバーを使ってメールを送信できるようにするためだ。なお,同社のサーバー・ホスティング・サービス「WebARENA Suite」では,2005年2月からMessage Submissionを利用できる。
◎参考資料
◆迷惑メール対策について~迷惑メールの現状と今後の取り組みについて~(プレスリリース)